2016年(平成28年) 9月22日(木)付紙面より
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「秋の交通安全県民運動」が21日、県下一斉に始まった。秋口は日没が早まることから、夕暮れから夜間にかけての交通事故が懸念される。30日までの期間中、庄内地方でも5市町と3警察署、各交通安全関係団体が一丸となって各種啓発活動を展開する。
今年の重点目標は、▽子どもと高齢者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間、歩行中の反射材の着用と自転車のライト点灯の徹底▽全席でシートベルトとチャイルドシートを正しく着用▽飲酒運転の根絶▽歩行者保護意識の徹底―の5項目。
初日の21日、鶴岡、酒田、庄内の3警察署管内ではそれぞれ出発式を開催した。鶴岡地区の出発式は同日午前10時から三川町のいろり火の里「なの花ホール」で行われ、約130人が出席。尾崎秀真鶴岡署長が「魔物と逢(あ)うと書いて逢魔時。現代でも夕暮れ時には、交通事故という魔物が潜んでいる。昨年の死亡事故の約7割が幹線道路という状況にある。ドライバーに対し、ヘッドライトの上目の積極的な利用を呼び掛けるとともに、歩行者へは夜光反射材の着用を呼び掛けたい」などとあいさつした。席上、交通安全の活動に功労のあった12人に表彰状が伝達された。続いて、みかわ幼稚園の年長児63人がアトラクションを披露して出発式を盛り上げた。最後に「ストップの約束を守って、絶対交通事故に遭わないことを誓います」と声を合わせた。
酒田・遊佐地区では午前10時から遊佐町生涯学習センターホールで出発式を行い、約180人が参加。時田博機遊佐町長が「今月、鳥海山・飛島がジオパークに認定された。自然豊かで安全・安心な酒田・遊佐に全国から多くの人を迎えよう」、矢口明子酒田市副市長が「18日に市内で死亡事故が発生し、交通事故防止活動は終わりのない活動とあらためて感じている。一緒に運動の展開を」とあいさつした。
前田直己酒田飽海地区安全運転事業主会長、黒坂繁見酒田署長のあいさつに続き、地元・杉の子幼稚園の年長児39人が「ストップの約束」などを唱和し、アトラクションとして力強い遊戯を披露。酒田地区安全運転管理者協議会が推進する「もっけだの?五則」に関する寸劇を市交通安全専門指導員が上演した。
庄内地区では午前9時から庄内町役場西庁舎前駐車場で出発式。参加者約120人を前に、原田眞樹町長が「交通事故は起こした後が大変。家族、関係者にもつらい思いをさせる。悲惨な交通事故をなくし、『安全・安心日本一の町』に一歩でも近づけよう」とあいさつした。
大坂政弘庄内署長のあいさつに続き庄内地区安全運転管理事業主会、町交通安全母の会、町老人クラブ連合会の代表計3人がそれぞれ「交通安全宣言」。県警交通機動隊庄内分駐隊の白バイを先頭に関係車両が町内をパレードし、運動スタートを触れ回った。