2016年(平成28年) 2月23日(火)付紙面より
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遊佐町の町民有志が手作りした「おばけやしき」が21日、町生涯学習センターにお目見え。お化けに扮(ふん)したキャストや裏方スタッフは総勢約70人。一日限りだったが、児童や家族連れらが次々と訪れ、手作りイベントを堪能した。
同町の放課後児童クラブ「あそぶ塾」が中心となって実行委員会(鈴木伸実行委員長)を設立、町、町教育委員会の後援を受け2008年から開催している恒例行事。今年のコンセプトは「安全装置が壊れてしまった異次元からの脱出」。
キャストたちはお面をかぶったり、衣装を着けたりしてフランケンシュタイン、ミイラ男、キョンシーなどのお化けに扮した。扉を開くたびに驚き・怖さが続き、中にはお父さん、お母さんにしがみついて離れない子供の姿も。今年は怖い「おばけやしき」とともに、ほのぼのとした迷路状の「おはげやしき」も登場。子供たちは思う存分に楽しんでいた。鈴木実行委員長は「大人も子供も楽しめる場として、これからも町のイベントの一つになるよう企画を発展させていきたい」と話していた。
2016年(平成28年) 2月23日(火)付紙面より
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酒田に古くから伝わるつるし飾りの一種「傘福(かさふく)」を集めた展示会が、21日から酒田市日吉町一丁目の国登録有形文化財「山王くらぶ」で始まった。メーンの大広間には、鮮やかな色彩の布細工が数多くつり下げられた傘福が並び、みやびな世界を演出。訪れた市内外の観光客からは、豪華でかわいらしい傘福の数々に感嘆の声が上がった。
傘福は江戸時代に酒田に伝わったとされる。和服の端切れなどを用いて猿やエビなどの動物、花や桃、大根、カブなどの植物、巾着や宝袋などの縁起物を作製。それらを一本のひもに結び付けて周囲を赤や緑の幕で覆った傘の骨につり下げる。子供の健やかな成長などを願い、ひな祭りの際に神社などに奉納したという。
展示会は、酒田商工会議所女性会(佐藤和子会長)が2005年、女性会設立25周年記念事業の一つとし、伝統工芸を復活させて後世に引き継ぐとともに、「庄内ひな街道」に一層の彩りを加えようと企画。翌06年3―4月に第1回を行って以来、毎年この時期に開催し、11回目を迎えた。
今年は、傘福くらぶ(原田洋子会長)の会員が中心となって製作した、今年のえと・申(さる)を模した「さるっこ」を随所に展示しているほか、高い天井から床まで届く長いひもに計999個の布細工を結び付けた「椿舞う」など、大小のつるし飾り計約70基を展示。訪れた人たちはひと足早く「酒田の春」を堪能していた。
佐藤会長は「サルは女性の守り神。『さるっこ』は館内に1200個ほど展示している。今年初めて開催期間を延長しており、より多くの人の癒やしの場、息抜きの場になれば」と話していた。展示は酒田まつり最終日の5月21日まで。