2016年(平成28年) 3月27日(日)付紙面より
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鶴岡市の庄内農業高校(御舩明彦校長)で26日から「庄農らん展」が始まり、生徒たちが丹精込めて育てた美しい花々が訪れた人たちの目を楽しませている。
らん展は同校農業教育の一環として技術を駆使して作り上げたランを鑑賞してもらうとともに、地域の人たちとの交流を通して同校を理解してもらおうと毎年この時期に開催している。
16回目を迎えた今回は、生徒昇降口付近の「コモンホール」を会場に、生徒たちが育てたカトレアやシンビジウムなど約40鉢と、鶴岡らんを楽しむ会の賛助作品約70鉢が展示された。
同校のランは生徒たちが優良株の大量増殖を目標に殺菌したさやから種を取り出し無菌で培養する「無菌播(は)種」などの技術を用いて培地を3、4回替えながら1年育てたものを温室で3―5年栽培管理して開花させたもの。
この日は午前10時の開場とともに愛好者が次々と足を運んだ。花の甘い香りが漂う会場には白、ピンク、紫、赤など色鮮やかなランがずらりと並び、訪れた人たちは楽しそうに一点一点をじっくりと眺めていた。このほか、同校フラワーデザイン部の押し花作品や美術部の絵画の展示、合唱部の合唱披露、ランの販売などが行われた。
「庄農らん展」は27日まで開催される。同日午後2時ごろからは同校生徒のシンビジウムが切り花で販売される。
2016年(平成28年) 3月27日(日)付紙面より
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子どもたちを対象に、鶴岡市の在来野菜を使ったワークショップで味覚について学ぶ「味覚のレッスン」が24日、鶴岡市総合保健福祉センターにこ・ふるで開かれた。参加した小学生たちが旬の食材を調理して味わい、さまざまな味を体感。地域に伝わる食の魅力に触れた。
味覚が飛躍的に発達する小学校の時期にしっかりと「味わう力」を身に付けてもらうとともに、在来作物について理解を深めてもらおうと、鶴岡市食育・地産地消推進協議会(東山昭子会長)が主催。食育インストラクターの海藤道子さんがワークショップの講師を務め、市内から親子5組が参加した。
ワークショップでは初めに、味の基本となる「苦味」「塩味」「酸味」「甘味」「うま味」の要素に合わせてビターチョコレートや、食塩、米酢、黒糖、だしなどが用意され、子どもたちはそれぞれを口にして5つの味を確認。「苦ーい」「酸っぱーい」と顔をしかめる子もいたが、「大人になると味覚が変わって苦味や酸味をおいしいと感じるようになる」との説明を興味深そうに聞いていた。その後、「黒豆ご飯」「ウルイとイチゴのサラダ」「豆腐とアサツキのみそ汁」などを調理。一つ一つの食材を味見しながら作業を進めていた。
このほか、鶴岡市出身の渡辺智史監督の短編ドキュメンタリー映画「在来作物で味覚のレッスン!」も上映され、在来野菜の伝承に理解を深めた。