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2016年(平成28年) 6月23日(木)付紙面より

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ドローン活用の農業システム 山大農学部と民間企業共同開発

 山形大学(小山清人学長)は21日、学長定例会見を開き、同大農学部(林田光祐学部長)が民間企業との共同研究で、ドローンを利用した先端モデル農業システムを開発したと発表した。ドローンでの水稲の葉色診断を基に無人ヘリコプターによる可変施肥を行い、品質維持や収量最大化を図るもの。水稲以外の他品種への応用も期待されるという。

 共同研究は、農業の効率化や高齢化、きめ細かな対応の課題解決を図るため、農学部付属やまがたフィールド科学センター(藤井弘志センター長)と鶴岡グリーンファーム(大滝敦社長)、コニカミノルタ(山名昌衛社長)、伊藤電子工業(伊藤圭一社長)、ヤンマーヘリ&アグリ(尾崎英一社長)が連携。未来の豊かな農業を先進技術でサポートすることを目指し、コンソーシアム「ISSA山形」を設立、2014年度から実施している。

 ドローンに開発したカメラを搭載し、空撮で水稲の葉色診断や茎数診断などを測定。ほ場全体の生育状態をデータ化した「圃(ほ)場のばらつきマップ」を作成し、それに基づき生育のばらつきに対応して無人ヘリが可変施肥を行う。無人ヘリによる可変施肥システムは世界初という。

 鶴岡グリーンファームでの実証結果では、1反(約991平方メートル)当たり、水稲の「はえぬき」は収量がアップし、収益が1万5000円(14・5%)増加。「つや姫」は品質管理が図られ3万7000円(33・0%)の増収が試算された。

 本年度は、高温障害診断や刈り取り時期診断などができる搭載カメラを開発し、実証ほ場も鶴岡市や庄内町など全国15カ所約400ヘクタールで行い、秋には結果を見極めて実証化などについて検討する予定。

 藤井センター長は「バッテリーによるドローンの稼働時間など課題もあるが、さまざまなセンシング技術の応用により、水稲以外の全ての農作物への適応が可能。日本だけでなく海外農業の将来に貢献できると考えている」と将来展望を語った。

カメラを搭載したドローンがほ場を診断=コニカミノルタ提供
カメラを搭載したドローンがほ場を診断=コニカミノルタ提供


2016年(平成28年) 6月23日(木)付紙面より

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神々しい「雪醸酒」販売へ

 月山8合目で越冬貯蔵された日本酒「雪醸酒(せつじょうしゅ)」の試飲会が20日、鶴岡市布目の庄交コーポレーション庄内観光物産館で行われた。角が取れたまろやかな味に仕上がり、21日から純米吟醸と特別本醸造の2種類を同物産館や出羽三山の各レストハウスで限定販売する。

 雪醸酒の由来は、月山の関係者が山頂で秋から翌年の雪解けの初夏まで置き忘れた酒を飲んだところ、おいしく変化したことを偶然発見。これを聞いた月山8合目でレストハウスなどを経営する同社が2004年から東北銘醸(酒田市)の協力で商品化へ着手。清酒は月日が経過すると味が落ちるが、雪醸酒は冬期間貯蔵することでこくとうま味が増すことなどが分かった。

 08年に販売開始となり今年で9年目。気温や気圧の変化により味が変化するため、毎年違った味わいが楽しめる「ミステリアスなお酒」として人気がある。今年は昨年10月15日に月山に上げ、今月14日に下ろした。

 試飲会には従業員や関係者約20人が出席。同物産館の五十嵐紳代表は「成分分析表では地上冷蔵とあまり変わりがないが、舌と味覚は違う。どのような食材と合うか考えながら楽しんでほしい」とあいさつ。標高約1450メートルの月山8合目レストハウスで貯蔵した純米吟醸と特別本醸造の2種と、東北銘醸の冷蔵庫でそれぞれ地上冷蔵したもの、さらに今回初めて一升瓶の雪醸酒も用意した。

 飲み込まずに香りや後味などを判定する「きき酒」方式で試飲。参加した男性の一人は「後味が辛いなど微妙な差があっておいしい。山の神が宿っている神々しい感じもする」と話した。

 雪醸酒はいずれも720ミリリットル入りで純米吟醸が2100円(税込み)、特別本醸造が1680円(同)。各限定320本。同物産館と羽黒山、湯殿山、月山の各レストハウス、エスモール内「庄内っ娘」で取り扱う。問い合わせは同物産館=電0235(25)5111=へ。

月山8合目で越冬貯蔵した今年の「雪醸酒」の味わいを確かめる参加者たち
月山8合目で越冬貯蔵した今年の「雪醸酒」の味わいを確かめる参加者たち



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