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2017年(平成29年) 10月1日(日)付紙面より

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荘内神社鎮座140年を記念 実物基に熱田さん(名古屋市甲冑師)が制作

 徳川四天王筆頭と称された酒井家初代・酒井忠次をはじめ歴代当主4人を祭る鶴岡市の荘内神社(石原純一宮司)に、忠次の兜(かぶと)・面具の複製品が28日、奉納された。同市の致道博物館で所蔵する実物の具足(県指定有形文化財)を基に甲冑(かっちゅう)師・熱田伸道さん(69)=名古屋市=が同神社鎮座140年を記念して制作、奉納したもの。10月から同神社の宝物殿で一般公開する予定。

 熱田さんは、甲冑研究で10年ほど前に初めて来鶴して以来、酒井家2代・家次の甲冑修復をはじめ、同市丸岡・天澤寺で発掘された加藤清正の甲冑復元などを手掛けてきた。2012年に発足した荘内藩甲冑研究会では特別顧問を務めるなど、庄内の甲冑文化継承に貢献している。

 今回熱田さんが制作した兜は、朱漆塗様の外見に黒糸威(くろいとおどし)脇立てには金箔(きんぱく)鹿角を施した「12間筋兜」。実物に見られる安土桃山時代の特徴とされる実戦的な兜のつば「眉庇(まびさし)」の形状や、面具の鷲鼻なども忠実に再現した。実物大で、鉄板を主素材に、粉を混ぜたパテで盛り上げを施して下地とし、植物由来の天然塗料で10回以上塗り重ねた。天正5年ごろの制作手法にこだわりながらも、耐久性や機能性も考慮し、現代の技術も取り入れた現代版兜・面具」(熱田さん)。制作には約1年をかけたという。

 28日に行われた奉納式では熱田さんをはじめ同研究会、同神社総代から合わせて10人が出席。玉串奉てんなど各神事を行った後、除幕。お披露目された兜・具足を前に熱田さんが制作過程や特徴を解説し「兜頭頂部の神宿りの彫金など楽しみながら制作することができた。これからどう活用するかは任せたい」と話した。

 同甲冑研究会長でもある石原宮司は「荘内神社では酒井家初代、2代、3代、9代のご祭神ゆかりの品はあるが、本人所有の鎧兜はこれまでなかった。鎮座140年の節目に素晴らしい兜・面具を制作、奉納していただき感謝」と話した。

「現代版 忠次公兜・面具」を前に、解説する熱田さん(右)と、石原宮司
「現代版 忠次公兜・面具」を前に、解説する熱田さん(右)と、石原宮司



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