2017年(平成29年) 12月30日(土)付紙面より
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遊佐町のJR遊佐駅(愛称・ゆざっとプラザ)前で29日、「ゆざっと歳の市」が開かれ、町民らが次々と品物を買い求めた。
にぎわいと触れ合いの空間を創出しようと、町商工会やNPO法人「遊佐鳥海観光協会」、産直「ぽっぽや」などプラザ内の各テナントと町が実行委員会を組織し毎年、月に1回程度開催している軽トラ市の一環として開催している。
この日は小雪の舞う天候の中、松、ユズリハ、南天などの正月飾り用品とともに、特産のパプリカ、大根、ネギ、タコといった野菜や海産物がずらりと並び、午前9時にオープン。いずれも市価に比べて安価なこともあり、買い物客が大勢訪れ、「どれがいろ」と出店者と話しながら、お目当ての品物を次々と買い求めていた。
今回は、町地域おこし協力隊員が地元のお年寄りから製造方法を聞き、道の駅鳥海「ふらっと」(同町菅里)と共に復活させた名物まんじゅう(通称・うまのくそまんじゅう)の限定販売もあり、わずか10分ほどで完売した。
2017年(平成29年) 12月30日(土)付紙面より
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県は28日、庄内沿岸で漂流・漂着船などを発見した際に関係機関が連携して対応するため作成した「庄内沿岸への漂流・漂着船等に関する対応マニュアル」を発表した。県や県警本部、酒田海上保安部、鶴岡、酒田の両市と遊佐町の3市町などの連絡体制や、船などを発見した際の初動の業務内容、住民への注意喚起などを盛り込んでいる。
同マニュアルは、漂流・漂着船を発見した際に関係機関が連携し、県民の安全安心を確保するための措置を迅速かつ的確に行うことを目的に作成された。対応の流れは1.沿岸住民や漁業関係者が漂流・漂着船を発見した場合、110番(県警)または118番(酒田海保)に通報2.通報後、県警と酒田海保、県危機管理課が相互に連絡を取り合い、情報を共有する3.110番、118番以外で関係市町や県庄内総合支庁に通報があった場合、通報を受けた機関は直ちに県警、酒田海保に連絡し、その後関係機関へ連絡する4.県、県警、酒田海保、沿岸市町、消防本部、県漁協などは連携しながら、船の捜査や検分、パトロール、住民への注意喚起、報道機関への情報提供をそれぞれの役割に応じて実行する―といったもの。
初動における関係機関の主な役割は、県警が船の捜査や検分、沿岸部のパトロールなど。酒田海保は船の調査や海上巡視警戒など。県危機管理課は危機管理と連絡調整を行う。県庄内総合支庁や沿岸市町は漁港や海岸での漂着物の処理、地域住民への注意喚起などを担当する。
漂着船の取り扱いについては県警の検分などが終了した後、海岸管理者に引き渡される。管理者は船を廃棄物として関係法令に基づき、適正に撤去、処分を行うものとする。海上保安庁が朝鮮半島のものと判断した漂着船の撤去費用は、海岸漂着物等地域対策推進事業による補助金(85―95%)および特別地方交付税措置を活用する。
漂着した遺体については、県警の検分や身元確認などの結果、事件性がなく身元不明と判断された場合、漂着した先の沿岸市町へ引き渡される。市町は行旅病人及行旅死亡人取扱法に基づき、遺体を火葬し遺骨として保存した上で、本人の認識に必要な事項を官報などで公告する。遺体引き取りなどの申し出がない場合は埋葬を行う。火葬などの費用は県が負担する。
このほか、沿岸の巡視やパトロール強化については県警や酒田海保を中心に、沿岸市町や関係機関が連携しながら協力して実施する。住民への注意喚起は県や沿岸市町が中心となり、沿岸住民や漁業関係者に「漂着船や不審人物を発見した場合、むやみに近づかず警察や海上保安庁へ通報する」といった内容を、チラシやホームページなどで伝える。関係機関の連絡調整会議は必要に応じて開催する。
県危機管理課によると今月25日現在、本県沿岸部に漂着した船は計4隻で、うち2隻は撤去済み。遺体は11人で、うち3人は鶴岡市が火葬したという。残りは県警などが捜査のため保管している。