2017年(平成29年) 1月22日(日)付紙面より
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米国コロラド州と台湾、鶴岡市の高校生たちが“合宿”しながら交流する「イングリッシュ・ウインターキャンプ」が20日、同市内で始まった。3国の高校生たちがペアを組み友情を深めながら、英語でのコミュニケーションや異文化理解を図っている。
国際化が進む中、地域への愛着を持ったグローバル人材の育成や英語学習へのモチベーションの向上を図ろうと県教育委員会が主催。文部科学省の青少年国際交流推進事業の採択を受けた。
23日まで4日間の日程で、市内の鶴岡南、鶴岡中央、鶴岡北、鶴岡東、羽黒の5高校の1―3年生18人と、県国際交流室が窓口になって募集した姉妹県州の米国コロラド州と台湾から招致した計17人が参加。期間中は2人一組を基本にペアを組み、日本の高校生も宿泊(2泊)しながら相互理解を深めている。
初日の20日はウエルカムレセプションとして、鶴岡の高校生たちが自分たちの住むまちを英語でプレゼンテーション。その後、鶴岡市立加茂水族館に移動し、クラゲの生態や生まれたばかりの赤ちゃんにエサのプランクトンを与える様子などを専門的に学習。日本語での説明をペアの生徒に英訳しながら一緒に学びを深めた。
同世代の青少年同士とあって初日から積極的に交流。鶴岡北高1年の橋本あゆさん(16)は「英語がすごく得意というわけではないけれど、3カ国の幅広い人たちと交流できたらと思って参加した。これをきっかけに英語の授業でも積極的に発言できたら」と話し、ペアを組む台湾のツアイ・イイさん(17)は「文化や食、冬の体験などいろんなことを学びたい。(ペアの橋本さんとは)仲良くなれそう」と笑顔で話した。
参加者は羽黒地域の宿坊などに宿泊しながら、最上川舟下りや致道博物館見学、地元の小中学生も交えた雪遊び体験、各高校への訪問なども行う。
2017年(平成29年) 1月22日(日)付紙面より
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酒田市升田の「玉簾(たますだれ)の滝」で6年ぶりに冬季のライトアップが復活し、20日から点灯を始めた。昨夏に続き、LED(発光ダイオード)を使った市の実証実験の一環で、一部氷結した名瀑が青や緑の淡い光に映え、幻想的な世界をつくり出している。
玉簾の滝は弘法大師が神のお告げで見つけ命名したといわれる。幅約5メートル、落差63メートルで、直瀑としては県内随一の規模。ライトアップは升田自治会(池田善幸会長)が2000年から地域の魅力を発信しようと夏場に始め、09―11年には冬場も実施。冬場は、管理が大変なこともあり、その後やめていた。
今回は夏場と同様、パナソニック社製のLEDカラー演出照明8台を設置。一部氷結した滝と、雪と氷で白壁となったその周辺を淡い光で照らした。光は約20秒サイクルで紫から白、青、緑と寒色系を中心に色が変わるように設定した。
初日の20日はライトアップ開始の午後5時ごろから若いカップルや家族連れなどが次々に訪れ、「わー、きれい」などと歓声を上げ、幻想的な世界に浸った。鶴岡市西荒屋のアマチュアカメラマン、蛸井隆生さん(67)は「冬場のライトアップは初めて。色が変わって、とてもきれい。良い作品に仕上げ、コンテストに応募したい」と盛んにシャッターを切っていた。
升田自治会の池田会長は「升田といってもぴんとこない人が多いが、玉簾の滝の集落といえば分かってもらえる。ライトアップのおかげで、そのぐらい浸透した。日中は鳥海山も見え、『まるで桃源郷だ』という人もいる。さらに魅力を発信していきたい」と話した。
ライトアップは今月の週末限定で、20―22日と、27―29日の午後5時―同9時に実施。地元住民が運営する近くの産直らららでは温かいこんにゃくやお汁粉、飲み物を販売する。