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2018年(平成30年) 1月30日(火)付紙面より

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まちづくりへ多様な意見 市民80人がワークショップ

 鶴岡市の今後のまちづくりを語り合う市民ワークショップ「つるおか未来カフェ」が27日、市第三学区コミュニティセンターで開かれた。10年後の鶴岡とそのまちづくりをテーマに、参加した市民らが自由に語り合い、鶴岡のまちづくりに向けた多様な意見が出された。

 市民のまちづくりへの関心と意識を高め、自発的に行動する人材の育成につなげてまちづくりへの参画を促そうと、市が開催した。ワークショップは2月17日(土)と合わせ計2回予定し、いずれも社会政策などが専門の武田真理子東北公益文科大教授が全体の進行役を担当し、公益大地域共創コーディネーター養成プログラム運営委員会の協力で実施。今回は30、40代を中心に、高校生から70代まで幅広い層と分野の市民ら約80人が参加した。

 10年後の鶴岡について、参加者からは「一人一人が輝ける」「若い人が戻ってきたいと思える」「市民誰もが食文化を誇れる」「バイオベンチャーで世界を目指す」「全国に鶴岡ファンがいる」「健康長寿全国一」「農林水産業が元気」などそれぞれの思い入れや理想像が出された。5人前後の少人数でテーブルを囲み、途中で席を移動するなどして意見交換し、多様な意見に耳を傾け合った。

 意見交換に先立ち、公益大の初代学長で白梅学園理事長の小松隆二さんが「鶴岡市に『日本一のまちづくり』を」と題して講話し、「まちづくりとは、他者を思いやり自分を越える公益から始まるもの。例えば自分の家から一歩、地域へ出ていくことがまちづくりの出発点だ」とアドバイスした。

 開会のあいさつで皆川治市長は「鶴岡は地域も産業も多様性に富んでいるのが特徴。それに出羽三山やサムライゆかりのシルク、食文化など日本のどの地域にも負けないものがある。これをどう生かして未来につなげるかが重要だ」と述べ、市民ワークショップで出された意見を、新年度に本格化させる同市のまちづくりの指針となる次期総合計画策定に反映させる考えを示した。

 2回目のワークショップは「あなたが考える鶴岡市の大事にしたい価値とは」をテーマに、来月17日午後1時半から市総合保健福祉センターにこ・ふるで行う。参加無料。参加希望者は市政策企画課=電0235(25)2111、内線541、ファクス同(25)2990、電子メールseisakukikaku@city.tsuruoka.yamagata.jp=へ。

小松隆二公益大初代学長(右端)も参加した、まちづくり市民ワークショップ
小松隆二公益大初代学長(右端)も参加した、まちづくり市民ワークショップ


2018年(平成30年) 1月30日(火)付紙面より

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藤沢周平さんしのぶ「寒梅忌」 故郷への思いなど語る

 鶴岡市出身の作家・藤沢周平さん(1927―97年)の人柄や作品をしのぶ「寒梅忌」が28日、鶴岡市中央公民館で開かれ、元文藝春秋編集者の阿部達児さんが「乳のごとき故郷」と題し記念講演。「ここまで古里についてエッセーを書いた作家は珍しい」などと話した。

 この日は北海道や四国など県内外から藤沢ファン約350人が参加。阿部さんは藤沢さんの10歳下で編集者として長く藤沢さんを担当。古里に関するエッセーを集めた「乳のごとき故郷」の編集に携わった阿部さんは、「書評家が驚くほど故郷のエッセーを書いた」と表現。さらに作家デビュー以前の業界紙記者時代にも藤沢さんがコラムで時々農村といったテーマで鶴岡に触れていたことを紹介し、「なぜ古里にそこまでこだわったのか。結核での療養や妻の死といった不遇な時期が長かったことが影響しているのでは」と話した。

 また、明治から大正にかけて活躍した画家、鏑木清方を評した「他と競うのではない。見る者を圧倒するのでもない。しかし、心ゆくまでひたっていたい世界である」という言葉を紹介し、「まさに藤沢さんの作品そのもの」と語り、元編集者として薦めたい3冊として、藤沢さん本人がこの作品で直木賞を受賞したいと思っていたという「又蔵の火」、虫の目の視点で描いた「義民が駆ける」、骨の折れる面白さがあるという「白き瓶」を挙げた。

 寒梅忌は藤沢作品に梅がよく登場することや、風雪に耐えて咲く姿が藤沢さんの人柄や作風にもつながるとして、鶴岡藤沢周平文学愛好会(萬年慶一代表)が2000年から毎年、藤沢さんの命日(1月26日)直近の日曜日に開催している。今年は藤沢さんの生誕90年を数え、寒梅忌は19回目。記念講演に先立ち、藤沢さんの遺影に献花などを行い、同愛好会顧問の松田静子さんの案内で海坂藩の原風景を映像と朗読で紹介した。

30年来の付き合いがあったという元編集者の阿部さんが記念講演するなどした寒梅忌
30年来の付き合いがあったという元編集者の阿部さんが記念講演するなどした寒梅忌



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