2018年(平成30年) 5月15日(火)付紙面より
ツイート
酒田市の駅周辺整備事業は実施設計を終え、7月にも着工する見通しとなった。内部に入る市の公共施設「酒田コミュニケーションポート(CP)」は、所管を教育委員会とし、指定管理者制度を導入する方針などを盛り込んだ整備実施計画がまとまった。14日からは、実施設計に基づいて新たに製作された駅周辺整備事業全体の完成イメージ図などのパネル展が市役所1階フリースペースと中央図書館で始まり、事業の周知を図っている。
市都市デザイン課によると、事業全体の実施設計は3月末に完了した。新たにバリアフリー対策として酒田CPの駅側入り口付近にエレベーターを設置し、1階の読み聞かせコーナーには防音対策として壁で仕切ったキッズスペースを設けるなどの変更を加えた。
酒田CP整備実施計画は4月13日の市教育委員会で正式に決定した。2月に示された計画案を踏襲するもので、▽ライブラリーセンターの開館時間は月―土曜日が午後9時(日・祝日は同7時)までと現在の中央図書館より2時間拡大▽所管の行政組織は教育委員会▽運営手法は、市民サービスの向上を図る官民協働の仕組みとして指定管理者制度を導入▽官民複合施設の強みを生かすため、再開発エリア内の関係者で連絡組織を立ち上げ、連携体制を構築する―などがポイントとなっている。
丸山至市長は8日の定例記者会見で進捗(しんちょく)状況を報告し、「国土交通省と設計や工事について協議を進め、7月ごろにも工事の発注をしたい。(計画通り)2021年の春ごろにオープンしたい」とした。指定管理者制度については「民間に丸投げではなく、基本的なコントロールは市が行う。全国で柔軟に、市民が図書館に親しみを持ってサービスを受けられる場として実績がある。図書館法に基づく教育施設としてのサービスに手を抜くつもりはない」と、デメリットが出ないよう配慮していく方針をあらためて強調した。
パネル展は市役所が来月15日まで、中央図書館が同17日まで行う予定。
2018年(平成30年) 5月15日(火)付紙面より
ツイート
鶴岡市関川の関川しな織センターで13日、山間地で受け継がれてきた食文化に触れるイベント「田舎うまいもん食堂」が行われ、採れたての山菜のてんぷらの定食や販売などに大勢の家族連れでにぎわった。
同センターが昨年、建て替えでリニューアルされたのに合わせ、しな織の里をPRして交流人口の拡大につなげようと、地元住民で実行委員会(委員長・五十嵐茂久自治会長)をつくり、今回初めて開催した。
関川特産でマタギの保存食だったという、うるち米を使った「べろべろもち」の汁物と山菜のてんぷら、干したゼンマイと赤コゴミ煮、2種類のバンケみそをセットにした山菜定食を500円で販売したほか、ワラビやシドケ、ミズ、ウド、コゴミなど、てんぷらの素材にした山菜の販売、しな織体験や山里の生活に触れるまき割り体験などが行われた。
山菜定食は揚げたてを提供し、訪れた人たちは新緑に包まれた山里の風景を楽しみながら舌鼓を打ち、「揚げたてはやっぱり違う。関川の風景もごちそうだね」などと会話を弾ませながら、べろべろもち汁も含め関川の食文化を堪能していた。
家族4人で訪れ、まき割りを体験した鶴岡市美咲町の中学1年、佐藤心晴(こはる)さん(12)は「関川に初めて来ました。自然豊かですてきなところです」と話した。
五十嵐自治会長は「来年以降も継続開催し、秋のしな織まつりとともに、関川の名物イベントとして定着させていきたい」と話していた。