2018年(平成30年) 5月24日(木)付紙面より
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国土交通省は22日、全国41地域に導入する地方版図柄入りナンバープレートのデザインを公表した。地域の風景や観光資源を図柄にしたもので、本県では「庄内」と「山形」の2種類が決定した。いずれも今年10月ごろから順次交付を開始する。
地方版図柄入りナンバープレートは地域振興や観光振興を目的としており、2020年の東京五輪などに向けて地域情報の発信といった“走る広告塔”の役割が期待されている。県は昨秋に庄内、山形両地域のデザインを公募し、県内外から約140点が集まった。学識者などによるデザイン検討委員会で候補作品を絞り込み、県のホームページ上で行った人気投票の結果なども踏まえ決定。国土交通省にデザインを提案した。
庄内ナンバーは鶴岡市出身で京都府在住の会社員、松浦隆浩さんのデザインによるもの。鳥海山と田園を背景に躍動感あふれる稲穂をメーンとしており、庄内のイメージを表現している。
ナンバープレートは今秋以降、希望者に交付される。数千円ほどの手数料が掛かるほか、1000円以上の寄付金を払うと白黒がカラー版になる。寄付金は自治体が観光振興や道路整備などの事業に活用する。
このほか国土交通省は同日、新たな地域名を表示するナンバープレートとして全国17地域の追加を発表した。東北地方では「弘前」(青森県)や「白河」(福島県)の2種類が決定した。いずれも20年度の交付を予定している。
2018年(平成30年) 5月24日(木)付紙面より
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鶴岡市の県立加茂水産高校(石澤惣栄校長、生徒118人)の生徒を乗せた漁業実習船「鳥海丸」(233総トン)が22日、日本海や太平洋沖での約2カ月間にわたる実習航海へ向けて加茂港を出港した。
乗組員は海洋技術科航海系の2年生男子9人と指導教官2人を含む計26人。釧路港や八戸港に寄港しながら、日本海や太平洋沖でサンマ流し網実習とイカ資源調査実習を行う。昨年は北朝鮮のミサイル問題の余波で実習を短縮するなどした。
全校生徒や教職員、保護者らが見守る中、加茂港で出港式が行われた。佐藤亮二教頭が「第二の校舎『鳥海丸』で海の男、海に生きるプロフェッショナルになる覚悟をしてきてほしい」、生徒会長の田村駿さん(17)=海洋技術科航海系3年=が「誰もが経験する船酔いなど、仲間と乗り越えて船や海の魅力を体験してきて」とそれぞれ激励。実習生9人一人一人が「全員で協力して乗り越えていきたい」「漁業についてしっかり学んでくる」など抱負を披露した。
生イカ漁の漁師の父親の背中を追う大場龍汰さん(16)が「入学当初から楽しみにしていた。海洋の知識を積極的に聞き勉学に励みたい。父の仕事を少しでも理解し、苦労と感動を共にできるように頑張ってくる」と、実習生代表として力強くあいさつした。
その後、乗組員26人はカッターボートに乗り、えい航されて沖に停泊した鳥海丸へ。「頑張ってこいよ」と見送る仲間や先生、保護者らに手を振って応えていた。