2018年(平成30年) 9月22日(土)付紙面より
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県教育委員会が県立高校再編整備計画に基づき来年度から、酒田光陵高工業科を4学科(学級)から3学科に削減することに対し、酒田市の丸山至市長と田中廣市議会議長は連名で20日、4学科の維持に向け、再編基本計画を見直すよう求める要望書を、志田英紀県議会議長宛てに提出した。
要望書は「本地域では県内唯一の重要港湾・酒田港を核に、国際コンテナやエネルギー産業の集積を進め2014年度の製造品出荷額は県内3番目の実績を挙げている。今後も設備投資が期待されており、地域の将来と産業を支えるため、優秀な工業系の人材を確保していく必要がある」など現状を説明。その上で、「本県産業振興のためにも、酒田光陵高工業科の4学科を維持し、港湾と地域産業の発展に欠かすことができない人材を育成確保するため、県立高校再編整備基本計画の見直しを強く要望する」という内容。
市と市議会、酒田商工会議所は今年1月に県教育長宛てに、5月には市の重要事業要望に盛り込んで県知事と県教育長宛てに提出するなど、これまでも同様の要望活動を行っている。今回は、県教委が10月に県教育委員会規則を改正して学科ごとの入学定員を定めるという削減手続きの最終段階に入ることから、これまでは「学科削減の延期」を求めてきたのに対し、今回は「学科の維持」に向け、「再編基本計画の見直し」を求めるという、より強い口調で、抜本的な見直しを求める要望書をあらためて提出した。
20日の酒田市9月定例市議会本会議の一般質問で、松本国博議員(公成会)からこの学科削減問題について問われ、丸山市長は「非常に危機感を持っている。市を挙げて削減を延期してほしいという思いは変わっていない。(今回の要望書提出などを通じ)県には削減について地元の思いを酌み取り、延期、あるいは見直しをしてほしい」と答弁した。
この日は田中議長が県庁に出向き、県議会に要望書を提出。併せて、酒田商工会議所の弦巻伸会頭ら地元経済団体の代表者らも連名で、21日開会の9月定例県議会に向け、同様の内容の請願を提出した。
2018年(平成30年) 9月22日(土)付紙面より
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「秋の交通安全県民運動」が21日、県下一斉に始まった。秋口に特徴的な薄暮時間帯の交通事故などを防ぐため、30日までの期間中、庄内地方でも5市町と3警察署、各防犯・交通安全関係団体が一丸となって各種啓発活動を展開する。
今年の重点目標は、▽子どもと高齢者の安全な通行確保と高齢者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗車中の交通事故防止▽全座席でシートベルトとチャイルドシートを正しく着用▽飲酒運転の撲滅▽運転者の基本ルール順守徹底―の5項目。
初日の21日、鶴岡、酒田、庄内の3警察署合同の出発式が庄内町の響ホールで行われ、管内の交通安全関係団体から約300人が参加した。
県警本部警察音楽隊約20人の演奏で開幕。主催者あいさつで、庄内地方交通安全対策協議会長の沼澤好徳県庄内総合支庁長の代理で松田茂防災安全室長が「庄内地方も含め死者数が昨年を大きく上回る憂慮すべき状況。これからは日没が早まり薄暮時の事故多発が懸念される。歩行者、ドライバーら双方に啓発し、事故防止に取り組んでいきたい」と述べ、交通安全関係団体への協力を求めた。
原田眞樹庄内町長と佐藤隆治庄内警察署長の激励に続き、庄内地区老人クラブ連絡協議会の小林達夫会長が「交通事故のない、住みよいまちをつくるため交通ルールを守り、みんなで交通事故防止に取り組む」と決意表明。地元の余目保育園の3歳児46人が「道路に飛び出しません、車の周りで遊びません、チャイルドシートに座ります」と誓いの言葉を発表、踊りを披露して出発式に花を添えた。
閉会後は警察車両や青パト隊など計18台による広報キャラバン隊の出発を見送った。