2019年(令和1年) 7月25日(木)付紙面より
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鶴岡市と兄弟都市の盟約を結ぶ鹿児島市の中学生親善使節団が23日から3泊4日の日程で鶴岡市を訪れ、兄弟の契りの歴史を学ぶとともに地元の中学生と交流を深めている。
両市の交流は、戊辰戦争(1867―68年)で庄内藩が降伏した際、薩摩藩の西郷隆盛(南洲)翁の計らいで処罰が寛大だったという歴史的な縁がきっかけ。1969年11月に兄弟都市の盟約を締結し、71年からは両市の中学生が1年置きに相互訪問する交流を続けている。鹿児島からの訪問は今回が25回目、兄弟都市盟約は今年50周年の節目を迎え、11月に鹿児島市で記念式典が予定されている。
今回は鹿児島市立桜島中の中尾孝校長を団長に、30校の生徒会代表ら中学2、3年生の男女30人と引率者の計34人が羽田空港経由の空路で来鶴した。
初日の23日は荘銀タクト鶴岡で歓迎式があり、伊敷中3年の亀田周杜君(15)が「庄内の人たちが南洲翁遺訓を編んだことで、西郷隆盛さんのことも鹿児島のことも全国に広く知られるようになった。鶴岡のことを深く学んで有意義な交流にしたい」と話し、最後に鹿児島弁でよろしくお願いしますの意味の「たのんみやげもす」とあいさつ。山口朗副市長が「鶴岡で学んだことを鹿児島の仲間に伝えてもらい、交流の絆を次世代へとつなげてほしい。たくさんの思い出をつくって」と歓迎した。
一行はこの後、国指定史跡の旧庄内藩校致道館を訪れ、南洲翁と庄内との関わりなどを学んだ。24日には鶴岡市内の中学生と羽黒山の石段登りなどで交流を深め、西郷南洲翁ゆかりの松ケ岡開墾場を訪れ、致道博物館で庄内藩主酒井家第18代の酒井忠久館長の講話を聞いて両市のつながりを学習。25日は加茂水族館や酒田市の南洲神社見学と講話などが予定されている。