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2019年(令和1年) 5月9日(木)付紙面より

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朝掘り、新鮮求めファン 湯田川孟宗直売所オープン

 鶴岡の春の味覚・湯田川孟宗(もうそう)の採れたてを販売する直売所が8日、鶴岡市湯田川で今シーズンの営業を開始した。例年と比べて約1週間遅れのオープン。切り口がみずみずしい朝掘りの孟宗を求めて、待ちに待ったファンが初日から大勢訪れた。

 直売所はJA鶴岡湯田川孟宗部会(五十嵐兵一部会長、会員75人)が毎年、旬の時期に開設。掘ってから店頭に並ぶまで早くて1時間という新鮮で良質な湯田川孟宗を求めて、土日などは100人余りが訪れ、供給が追い付かないほどの人気となっているという。

 同JAや生産者によると今シーズンは裏年という。昨年夏の少雨や今年春になってからの乾燥が影響しているとみられる。17トンを出荷して過去最高の豊作となった昨年に対し、今年の見込みは例年並みの7―8トン。

 この日直売所には午前6時すぎから生産者が続々出荷。計32人から例年並みの約432キロが集まった。25キロを持ち込んだ五十嵐部会長は「初日としてはまあまあの量。小ぶりだが、我慢して出てきた分、身が締まっていて質はいいよ」。

 午前7時の開店に40人近くが列をつくった。順番で店内に案内されると、手に取って確かめて品定め。20年ほど直売に通っているという新庄市松本の団体職員、涌井和(やわら)さん(67)は「刺し身、煮込み、孟宗汁で味わいたい。あんまり買っていくと女房から叱られる」とやや申し訳なさそうにLサイズを4本購入していた。

 直売は5月下旬まで毎朝午前7時に開店。1キロ当たり700―1000円で量り売りする。

オープン初日に続々出荷される朝掘りの湯田川孟宗
オープン初日に続々出荷される朝掘りの湯田川孟宗


2019年(令和1年) 5月9日(木)付紙面より

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「幕末の異才」酒田生まれの洋学者 本間郡兵衛研究会発足へ

 「葛飾北斎の弟子」「薩摩藩の蘭学教師」「日本で初めての株式会社設立計画に参画」といった多様な顔を持ち、「幕末の異才」と称される酒田生まれの洋学者、本間郡兵衛(1822―68年、号・北曜)の研究会が12日(日)、酒田市内で発足する。昨年9―11月に市立資料館で開かれた企画展「幕末酒田の異才 本間郡兵衛」が好評を博すなど郡兵衛に関する研究意識の高まりを受け、市民有志が立ち上げるもの。関心のある人なら誰でも参加できる。

 郡兵衛は酒田の豪商・本間家の分家・本間新四郎家の第6代・国光翁の次男として生まれ、幼少期から漢籍に親しんだ。1842年に家出し江戸の親類宅に寄宿。翌年に浮世絵師・葛飾北斎、49年には蘭学者・杉田成卿に弟子入りした。

 55年に勝海舟の推挙で幕府の洋学研究教育機関・蕃書調所の所員、翌年には長崎海軍伝習所の通訳に。64年には薩摩藩開成所の教師となって英語などを教えた。同藩が計画した日本初の株式会社「薩州商社」の設立に関わり、その準備のため67年8月、酒田に戻ったところを捕らえられて翌年7月、幽閉されていた鶴岡の親類宅で亡くなった。67年3月に庄内藩は薩摩藩邸を焼き打ち。郡兵衛は薩摩方のスパイ容疑で毒殺されたという説もある。

 多様に活躍した郡兵衛の事績を後世に伝えようと今回、酒田郷土史研究会員で酒田一中教諭の小野寺雅昭さんが中心となって研究会を立ち上げる。研究会実施要綱案によると、酒田のみならず広く県内外に参加を呼び掛け、これまでの先行研究を学び、郡兵衛にまつわる酒田、庄内、県外の旧跡に思いをはせながら会員相互に懇談することを活動の中心に据える。年4回ほど集まり、講話を聴講した後、その内容に関して小グループで懇談する形式を取るという。

 12日の発足会は市総合文化センター410号室を会場に午後1時半から。研究会の趣旨・実施要領の説明に続き、本間新四郎家第11代で元医師の本間利美さん(若浜町)が「郡兵衛と長崎」、みずほ一丁目の自宅に「庄内酒田古文書館」を開設する庄内史研究家の杉原丈夫さんが「郡兵衛研究の最前線」と題してそれぞれ講話する。入会手続きは閉会後に行う。発足会は参加無料。申し込みも不要で当日、会場へ。問い合わせなどは小野寺さん=電090(8923)8058=へ。

洋行時、英国で撮影されたとみられる本間郡兵衛の写真=個人蔵
洋行時、英国で撮影されたとみられる本間郡兵衛の写真=個人蔵



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