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2019年(令和1年) 7月18日(木)付紙面より

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ナツメヤシ使い菓子開発

 アラブ首長国連邦(UAE)から来日しているUAE大学農学系の学生らが、鶴岡市覚岸寺の菓子製造販売「木村屋」(吉野隆一社長)の工場内で、中東特産のデーツ(ナツメヤシの実)を使ったオリジナル菓子の開発に取り組んでいる。日本の食文化や加工技術を同国特産品の付加価値向上につなげる試みで、完成品をUAE国営企業などに提案する方針。

 デーツはビタミンやミネラルを豊富に含み、健康効果が注目されている。中東では昔からラマダン明けなどに食されていたが、若者離れが進んでいる食材の一つという。

 UAE大は、生活習慣病の罹患(りかん)者が多い同国で、砂糖の代替としてデーツに着目。農産物の持続的生産体系の確立を目指し、日本の支援を受け、東京農工大、木村屋と協力し昨年にプロジェクトを立ち上げた。昨年はUAE大の学生が鶴岡で日本文化や農業を体験。デーツをペースト状にしたものは黒砂糖のように甘く独特な風味があり、特性を生かした菓子あん作りも行った。

 2年目の今年、来鶴したのは食品科学分野を学ぶ21―23歳の学生5人と担当のプリティ教授の女性6人。16日からクラッシュしたナッツを混ぜ込んだデーツあんと、農工大とJA全農が開発した野菜パウダーなどを使った菓子作りに取り組んでいる。

 16日は木村屋スタッフや農工大関係者のサポートを受け、学生たちはホウレンソウ、ニンジン、カボチャの3種の野菜パウダーを練り込んだ生地でデーツあんを包んだ焼きまんじゅうやカップケーキ、デーツあんをチョコレートでコーティングしたものなどを試作した。試作を繰り返しながら20日の最終日までに2、3品の完成品を仕上げるという。

 プリティ教授は「学生たちの知識を高めるとともに、自国で生産・消費する日本の地産地消のような取り組みにつなげていければ」と話し、会社を立ち上げSNSでビスケットなどを販売している学生のファティマさん(22)は「和文化から受けたインスピレーションを菓子作りに生かしたい。デーツを使ったクッキーなども考えてみたい」と熱心に取り組んでいた。

 吉野社長は「完成品は少し日持ちがするものにしたい。UAE大学発の商品として取り扱ってもらうようになれば。木村屋店舗でも試食してもらえるように検討していきたい」と話した。東京農工大学総合研究所の若松弘起さん、同大博士課程の石川慎之祐さん(酒田市出身)は「UAEのショールームで完成品のテストマーケティングを行う予定」と話した。

中東特産のデーツを用いた菓子開発に取り組むUAE大の学生ら=16日、木村屋工場内
中東特産のデーツを用いた菓子開発に取り組むUAE大の学生ら=16日、木村屋工場内


2019年(令和1年) 7月18日(木)付紙面より

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日本棋院鶴岡支部会員が戦法や対局学ぶ

 プロ棋士による指導碁会が14日、鶴岡市大宝寺町の囲碁サロン鶴岡で開かれ、日本棋院鶴岡支部(菅原昭治支部長)の会員約40人が大盤解説や8面対局指導を通して棋力を磨いた。

 指導碁会に訪れたのは、いずれも日本棋院東京本院所属の平本弥星六段(66)と女流棋士の小松英子四段(57)の2人。初めに同支部会員が出場した荘内日報社主催の第60期庄内本因坊戦決勝戦(今年1月)と第43期初段位戦決勝(同6月)を大盤解説した。

 初段位戦決勝の解説で、小松四段は「初心者は相手の石を取るためアタリを打ちたがるが、まずは先手を取ることを心掛けてほしい」とアドバイス。本因坊戦決勝の解説で、平本六段は「目をつくろうとする手は損になる場合が多い。相手にあまり付き合わずに、常に石の強弱を考えて打つ」などと話し、局面ごとに選択肢を提示して高段者向けに難解な局面での最善手や研究が進んでいる最新の戦法を紹介した。

 その後、参加者たちは指導対局でプロ棋士との勝負を通して戦法や対局への臨み方を学んでいた。

平本六段と小松四段のプロ棋士による大盤解説が行われ、会員たちが打ち方を学んだ
平本六段と小松四段のプロ棋士による大盤解説が行われ、会員たちが打ち方を学んだ



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