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2020年(令和2年) 12月10日(木)付紙面より

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健康や子孫繁栄願う 庄内「大黒様のお歳夜」

 「大黒様のお歳夜(としや)」の9日、庄内地方の各鮮魚店ではお供え用のハタハタを焼く光景が見られた。

 大黒は豊作や豊漁をもたらす神。県内では12月9日を祭礼日とし、大黒様が嫁取りをする日ともされる。庄内では「まめに働けるように」と健康や子孫繁栄を願い、豆ご飯や豆腐の田楽、黒豆を使ったなます、納豆汁、ハタハタの田楽焼き、二又の「まっか大根」を供え、家族そろって拝礼してから食べるのが伝統だ。まっか大根は大黒様の嫁になぞらえ、ハタハタのブリコ(卵)はまめと子孫繁栄の象徴とされる。

 鶴岡市本町一丁目の銀座通りで江戸末期から続く「三浦佐五兵衛鮮魚店」ではこの日、店主の三浦弘子さん(80)と、長男で7代目・理さん(50)の2人が午前6時ごろから炭火をおこし、同7時ごろから竹串に刺したハタハタ約150匹を焼く作業に追われた。

 理さんは普段は会社勤めだが、この日は母親の手伝い。焼き上がったハタハタを経木に挟んで串から外しながら「お歳夜をする家も減って、注文は10年前の半分ほどに減った」。弘子さんは「炭火で焼く店も減ったが、やはり味が違うので、続けている」と、こんがりと焼けた魚の串をクリと回した。香ばしいにおいに誘われるように、通りを行く車の運転席から「頑張ったがー」と声が掛かり、弘子さんは「頑張ったぞー」と笑顔で応じていた。

大黒様のお歳夜のお供え用のハタハタを焼いた=9日午前、鶴岡市の三浦佐五兵衛鮮魚店
大黒様のお歳夜のお供え用のハタハタを焼いた=9日午前、鶴岡市の三浦佐五兵衛鮮魚店



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