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2020年(令和2年) 2月4日(火)付紙面より

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夜徹し黒川能奉納 地区挙げた「王祇祭」魅力体感

 鶴岡市黒川地区の黒川能が奉納上演される春日神社の例祭「王祇祭」が1日午後6時から翌2日の夕方まで行われた。丸々23時間、夜を徹して行われる能・狂言を県外の観光客らが経験、体感した。

 伊藤喜久治さん(72)=埼玉県志木市=は獣医学の研究者で元東京大教授。3年連続の来訪となった。「子どもたちが大人に交じって一生懸命演じていて“実に素晴らしい”と見ているうちに、はまってしまった」と話した。黒川能をきっかけに首都圏の能楽堂にも行くようになったが、写真撮影に対して厳しいことや子どもがほとんど出ておらず、黒川能の気さくさにさらに魅力を感じたという。

 長時間にわたる演能の合間、深夜になると謡い方が舞台脇にとどまり語らいながら飲食し、女性は舞台には立たないが、賄いのため小まめに働く姿があった。神事能としての厳かさと地区挙げての祭りへの熱い思いが交じり合った様子を「大変興味深かった」と振り返る県外客もいた。

 500年以上の歴史を持ち、国指定重要無形民俗文化財である黒川能の今年の当屋は上座が秋山嵩義(たかよし)さん(79)=椿出、屋号・与四吉。下座は剱持正夫さん(72)=成沢、屋号・善太郎。両座とも各地区公民館を会場に、幼児が演じる大地踏(だいちふみ)から始まり、それぞれ能・狂言四番ずつが演じられた。翌朝、春日神社に場所を移し、神事とともに能・狂言が奉納された。

下座の「東北」は和泉式部が登場の物語。深夜1時すぎの舞台で、白いかっぽう着の主婦らが夜食の準備に忙しい中、幽玄に演じられた=黒川下区公民館
下座の「東北」は和泉式部が登場の物語。深夜1時すぎの舞台で、白いかっぽう着の主婦らが夜食の準備に忙しい中、幽玄に演じられた=黒川下区公民館


2020年(令和2年) 2月4日(火)付紙面より

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「酒田ごはん」 ―酒田市製作販売中―

 酒田市は、地元の旬の食材を使った料理を紹介したレシピ本「酒田ごはん」を製作し、1日から販売を始めた。地元の郷土食や四季折々の食材を使った料理など、若い世代向けのデザートを含む125種を、全てカラー写真と分かりやすいレシピで紹介している。

 同市では、酒田の食文化や伝統を次世代に伝えたいと、市広報「私の街さかた」に2010年5月号から「伝えたい酒田の味」(13年度から『さかたの旬』に改題)のコーナーを設け、市食生活改善推進協議会(佐藤初子会長)メンバーがボランティアで調理した伝統食などの作り方を紹介してきた。今回は掲載開始から10年となることを記念し、同コーナーに掲載した料理を1冊にまとめた。

 これまで掲載した118種のうち104種と、新たに若い世代を意識した21種を載せた。18年度から準備を進め、写真のストックがなかったものなどは本年度、12回にわたり、あらためて同協議会の理事らに調理してもらい、撮影し直した。

 取り上げた料理は、バンケ(フキノトウ)みそ、孟宗汁、ミズの炒め煮、笹巻き、酒田まつり膳(うどんあんかけ、にらますなど)、もずくの酢の物、むきそば、イカ飯、沖ギスのつみれ汁、くじら汁、なすごんげ(なすの鍋焼き)、芋煮汁、いちじくの甘露煮、からどりのごま合え、もって菊の梅肉和え、モクズガニのたたき汁、ハタハタの湯上げ、納豆汁、寒鱈汁、きもど(アサツキ)の酢みそ和えなど。春夏秋冬の順に並べた。

 笹巻きは、巻き方などを2ページにわたり詳細に解説。巻末には、だしの取り方やご飯、おかゆの炊き方などの基本も載せた。要所に日和山の桜や酒田花火ショーなど地域の四季の風景写真を載せ、目でも酒田を楽しめる内容となっている。

 市健康課では「地元に伝わる旬の料理はおいしく、栄養価も高い。そうした手づくりの料理を囲み、豊かな時間を過ごしてほしい。酒田の食の伝統を幅広い年代の人たちに伝えたい。そんな思いを込めた。故郷の味を忘れないよう、酒田を離れた人への贈り物にしてもいいのでは」とする。 

 A4判変形、136ページ。1500冊を製作。価格は1冊1200円(税別)でみずほ八文字屋、酒田夢の倶楽、市役所地下売店で売っている。問い合わせは市健康課=電0234(24)5733=へ。

酒田の旬の料理を紹介したレシピ本「酒田ごはん」
酒田の旬の料理を紹介したレシピ本「酒田ごはん」



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