2021年(令和3年) 2月20日(土)付紙面より
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一般を対象にした合同の就職面談会「ワークチャンス鶴岡2021春」が18日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で開かれ、求職者と企業の人事担当者が面談し就業の可能性を探った。
鶴岡公共職業安定所が県や鶴岡市、三川町、鶴岡地区雇用対策協議会などと連携して例年10月に開催しているが、本年度は新型コロナの影響で延期していた。密を避け、求人企業は午前、午後の入れ替え制とし、各20社の計40社が参加。午前10時の開始とともに求職者約30人が訪れ、希望の企業のブースで面談した。
ともに鶴岡市内在住で、34歳の男性は「狭い部屋で密になって仕事をしている状況が改善されず、コロナが心配で転職を希望。目当ての企業と面談でき、手応えがあった」、65歳の男性は「年金をもらっており、小遣い程度の収入があればいい。職種を選ばなければそういう仕事はたくさんあるが、コロナの影響で失職した親戚もいて、若い人には大変な時代」と話した。
一方、求人企業の宿泊業者は「雇用調整助成金を使い一部の従業員を休ませている状況だが、自分で辞めた人もいる。厳しくても営業を続けるには人が必要だが、今は敬遠されているのか、なかなか応募がない」と苦しい胸の内を語った。
同職安管内の昨年12月末現在の有効求人倍率は1・41倍で、「宿泊や飲食など新型コロナの影響を強く受けている業種もあるが、建設や介護などは依然として求人難で、全体としては人手不足の傾向が続いている」(同職安担当者)。コロナによる失職については「求職がやや増えた時期もあるが、それほど大きな変化ではない。企業が雇用調整助成金などでしのぐとともに、求職側もコロナの収束が見えない不透明感の中で、様子を見ている状況では」(同)とみている。
2021年(令和3年) 2月20日(土)付紙面より
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酒田南高校(齋藤法明校長)の食育調理コース3年生が調理した料理を一堂に集めた卒業作品展が18、19の両日、校内で開かれ、生徒や教職員、保護者が一点一点の出来栄えに見入った。
同コースは調理に必要な技術や食育の本質について学びを深めているほか、インターンシップなどを通して料理人としての意識を育んでいる。作品展は3カ年にわたって学んできた調理技術の発表の場として前身の一つ、天真学園高時代から毎年この時期に開催している恒例行事。本年度は同科3年生33人が17日午後から18日午前にかけ調理した。
同日午後から会場となった同校食堂前には日本料理や西洋料理、中華料理、菓子がずらりと並び、華やいだ雰囲気に。桜咲く春をイメージした本格的なフルコース、舟盛りや姿造りなどいずれも学びの成果を発揮した料理ばかりで、「調理師免許申請説明会」出席のために来校した保護者たちもその出来栄えに感心。1、2年生は今後の参考にしようと、気に入った料理作品に見入っていた。
タイのクリーム煮、カモ肉のロースト、モンブランで構成する「光芒(こうぼう)」と題した料理を出品した岩間敦大さん(18)は、高校生活を振り返って「早く調理の仕事に携わりたかった。高校のうちにキャリアをスタートさせることができ、入学して本当に良かったと思う」と話し、「料理のタイトル通り、人生に光が差し込むよう料理人として新たなスタートを切りたい」と続けた。