2021年(令和3年) 4月3日(土)付紙面より
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鶴岡市が同市堅苔沢の旧小堅小学校で進めていた小堅コミュニティセンター改修工事が完了し1日、移転開所式が同所で行われ、関係者が入り口前でテープカットし新たなスタートを祝った。
旧小堅コミセンは1974年、小波渡集落の国道7号沿いに建設。老朽化していた上、海抜6・1メートルという立地も防災面で課題だった。一方、小堅小は2015年4月、由良、三瀬両小と統合して豊浦小(校舎は旧三瀬小)となったことに伴い閉校。住民の要望や海抜16・2メートルという立地も踏まえ、市は18年1月にコミセンに改修する方針を決定。19年度に設計、20年度に改修を行った。事業費は2億5840万円。
敷地はグラウンドを含め8417平方メートル。鉄筋コンクリート造り3階建ての建物のうち、活用するのは1、2階の延べ床面積約2000平方メートル。うちコミセンは1階と旧体育館部分で、小堅地区自治振興会(本間仁一会長)を指定管理者として管理を委託する。同振興会の職員3人が常駐する。2階南側(2教室と和室1室分)は市が同振興会に直接貸与し、地域内外の人と交流する「シェアルーム」として活用していく。2階北側は市の文書保管庫、3階は閉鎖して使用しない。
コミセン部分は、旧職員玄関を入り口に、旧職員室を事務室に、各教室を研修室などに改装したほか、入り口にはスロープを設けるなど、バリアフリーにも配慮した。防災資機材庫も設けた。調理実習室、会議室、談話室、研修室2室、多目的ホール(旧体育館)の6室は住民に有料で貸し出す。駐車スペースは約40台分。
この日、入り口前で行われた移転開所式で皆川治市長は「関係人口の拡大や地域の活性化に期待。地域活動の拠点として有効活用を」とあいさつ。来賓として自治振興会の本間会長が「人口減少が進み、空き家も増える中、ここを使い、さらに住みよい地区にしていきたい」と有効活用への決意を述べた。その後、堅苔沢、小波渡の両自治会関係者らを交えテープカットし、移転開所を祝った。