2021年(令和3年) 9月3日(金)付紙面より
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鶴岡市上山添地区で2日、稲刈りが始まった。出穂が例年より早く、その後も高温続きで登熟が早まっているとして、県では早めの刈り取りを呼び掛けている。
この日稲刈りを始めたのは同市上山添の菅原和行さん(59)。水稲作付6・7ヘクタールのうち「ひとめぼれ」1・2ヘクタールが適期を迎えた。
菅原さんによると、今年は7月下旬の高温とその後の登熟後期の長雨の影響を受けたが、生育は例年より4、5日ほど早く進み、ひとめぼれの刈り取りは昨年より4日早くなった。
この日は前日のぐずついた天候から一転、朝から晴天となり、菅原さんは午前10時半ごろからコンバインで黄金色になった稲を刈り取った。
乾燥調製後、4日にも等級検査に出し、5日ごろから櫛引地域の産直の店頭に並ぶほか、北は北海道から南は九州まで個人契約している全国の消費者に送る。
菅原さんは「新型コロナの影響で外食の需要は減ったが、一般家庭用は伸びている。お家で家族そろっておいしいご飯を食べてほしい」と話した。
県庄内総合支庁農業技術普及課によると、今年は庄内全域で出穂が4日ほど早く、その後も高温続きで登熟が早めに進んでいるため、「例年より5日から1週間ほど刈り取り適期が早まっている。刈り遅れのないように」と呼び掛けている。
2021年(令和3年) 9月3日(金)付紙面より
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庄内沖の底引き網漁が1日、解禁された。鶴岡市の県漁協由良支所内は船の乗組員や女性たちが総出で水揚げされた魚の仕分け作業に追われた。
例年、底引き網漁は9月から翌年の6月いっぱいまで行われる。7月と8月の2カ月間は水産資源の保護ため漁は休みとなる。
県漁協由良支所では6隻の底引き網船が出漁。沖合約20キロで漁を行い、午後2時すぎに漁港に戻った。
船からは魚が入った木箱が次々と下ろされ、港内は午後5時から始まる競りに向けて魚の種類や大きさを仕分ける作業に大忙しとなった。
この日、水揚げされたのはノドグロ、クチボソガレイ、アンコウなど。中でもノドグロは十数センチから大きいもので30センチ近くある大物もあり、どの船も豊漁となった。
漁協関係者は「初日としてはまずまずの水揚げ。約2カ月ぶりに活気が戻った」と話していた。競りにかけられた魚は地元をはじめ県外に送られて消費される。