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2021年(令和3年) 10月28日(木)付紙面より

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LGBTQって? 性の多様性考える 「T」の渡部さんら映画トークセッション 「誰もが優しい気持ちを持てる社会に」

 心と体の性が一致しないトランスジェンダーなどについて理解を深めるトークセッションが24日、鶴岡市の鶴岡まちなかキネマで開かれた。「LGBTQって、なに?」と題し、現在まちキネで上映中の映画を通して、性の多様性について考えた。

 「LGBT」とはレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字をとった言葉で、性的少数者を表す総称の一つ。その割合は10―13人に1人と言われている。最近になって「Q」(クエスチョニング=性自認や性的思考が定まっていない人)も合わせて呼ばれている。国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)でも「ジェンダー平等を実現しよう」を目標としている。

 今回のイベントは、まちキネでトランスジェンダーを主人公にした「ミッドナイトスワン」が上映されることを知った、自身も「T」の渡部香織さん(鶴岡市在住)が、LGBTQについて話す機会を設けてほしいと申し出て、まちキネの存続と再生を願う会(代表・菊池俊一山形大准教授)の主催で開催。当初予定した定員40人を超える申し込みがあったため、2回に分けて開催、約70人が参加した。

 トークセッションは郷土タレントの三浦友加さん(酒田市)の司会で、男性から女性になった渡部さんと、女性から男性になった「X」さんが、トランスジェンダー当事者として、映画の感想や日頃思っていることなどについて語った。

 渡部さんは米沢市出身。幼い頃から自分が男性であることに違和感を持ち、「神様が間違って生まれたのだと思っていた」という。映画で草なぎ剛が演じる主人公の凪沙(なぎさ)が、水泳の時間に「海パンではなくスクール水着が着たかった」と打ち明けるシーンがあるが、自分も「体育の運動着や身体測定が大嫌い」だった。引きこもりの時期もあったが、同じような仲間と出会い、手術を受け、戸籍上も女性となったことで「まったく違う強い自分になれた」と話す。そして「理解できないものは排除するのではなく、そういう人もいるのだと優しく受け入れて」と語った。

 また、三浦さんの「LGBTQの人にどんな対応をしたらいいか」という質問に、Xさんは「へー、んだなーという程度でいいと思う。特別に見てほしいのではない。障がいや何らかの困難を抱える人も含め、多様性を知ってもらうことで誰もが優しい気持ちを持てる社会になってほしい」と答えていた。

トークセッションでトランスジェンダーについて語る渡部さん(中央奥)
トークセッションでトランスジェンダーについて語る渡部さん(中央奥)



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