文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2022年(令和4年) 4月21日(木)付紙面より

ツイート

地方創生への挑戦 荘内銀行 松田正彦新頭取に聞く にぎわいづくり積極的に

 荘内銀行(本店・鶴岡市)の新頭取として松田正彦氏(54)が4月1日に就任した。変化の激しい社会・経済環境の中、地元出身の生え抜きの頭取として、地域の活性化、地方創生にいかに貢献し、荘内銀行のかじ取り役を担うのかインタビューした。       (聞き手・七森剛編集局長)

 ―鶴岡に生まれ荘内銀行に入行した「生え抜き」の頭取に、地域からは期待の声が大きい。

 松田 頭取に就任する直前の2年間は、田川地区担当役員、本店営業部長を担い、お客さまと多くの接点を持たせていただいた。いろんな機会で情報交換をさせていただく中で、庄内地域を愛する地元企業の経営者の方々は、これからの地域をどうしていくべきかと熱く語る。そうした思いに触れては共感し、私自身、入行してから常に抱いてきた「ふるさとのために」という信念を強く再確認した。

 荘内銀行は鶴岡に本店を構えて144年。地域金融機関の存在意義は「地域の発展と共にある」こと。地域が活性化し発展してこそ、その一部を当行にも分けていただける、こうした考え方に立っている。

 庄内地域の発展のため、地元経営者の皆さまを多面的に支援・応援し経済活性化に貢献するだけでなく、時には旗振り役、時には縁の下の力持ちとして、さまざまなプロジェクトの組成なども含め地方創生に向けた役割を果たしていく。これが地域に育てていただいた荘内銀行としての、そして頭取としてのミッションだと思っている。

 ―地域の活性化へ向けた地方創生にどのように取り組むか。

 松田 街中のにぎわいづくりに資する取り組みに積極的に関わっていきたい。食、自然、文化、歴史など、もともと地域の価値資源は豊富。それらの生かし方はたくさんある。面的な再開発、不動産の利活用、観光振興などアイデアはさまざまだが、その先でしっかり利益にもつなげることができれば、地域も企業も、そして当行も「ウィンウィン」の関係になれる。そうした取り組みができないか、そのために、多様な業種の企業、学術機関、そして行政機関の皆さまと広く接点を持たせていただいている荘内銀行が、産学官金連携のきっかけづくりをできないかと考えている。

 ―地域の産業をどのように見ているか。

 松田 庄内地域や県内全体で、第1次・第2次・第3次産業、そして地元資本と県外資本がバランスよく根付いているのが山形県の産業の特徴ではないかと思う。

 その中でも「ものづくり」への評価は高い。全国的に知られている製品が実は庄内で作られていたりする。技術力が高い企業がたくさんある。例えば地元企業が連携して「メード・イン・庄内」の完成品を作ることだってできるほど。そういった取り組みがあってもおもしろい。

 また、「食」も庄内地域発展へのキーワード。6次化産業や「地消地産」をテーマに新たなビジネススキームを検討することもできるし、あるいは観光関連産業としての注目度・期待度も高い。

 ―荘内銀行の「強み」をどのように捉えているか。

 松田 地域との関係性の強さ、地域の方々とのつながりの強さは大事にし続けたい。第4次中期経営計画のスローガンにも「信頼され相談される銀行」を目指すことを掲げている。その実現に向け、お客さまに寄せていただいたご相談にワントップでお応えするための改革「法人・個人一体のコンサルティング営業」の構築を進めており、人財育成も含めソリューション提案の強化を図っている。さらにフィデアグループが有する「広域性」と「専門性」も当行独自の強みであり、これも提案内容の質的向上につながっている。

 ―コロナ禍にあって企業の経営をどのように支援するか。

 松田 事業再構築、事業転換、新分野への進出を目指す企業も増えており、当行ではウィズコロナ・アフターコロナを見据えたお取引先支援として「プラスワン提案」の運動に力を入れている。資金繰りのご相談に加えマッチングや補助金活用など別の切り口からの提案にも取り組んでいるところ。全国の7万社以上の企業が加盟している会員制のオンライン型ビジネスプラットフォーム「荘銀ビッグアドバンス」も活用。県内外の企業との商談機会やマッチングにもつながっており、取引拡大・販路拡大支援を含むソリューションツールとなっている。

 ―東北の地方銀行の中で最も若い頭取になる。

 松田 若いということが親しみやすく何でも話しやすいということにつながっていけばうれしい。一人一人が考え、それを言い合える雰囲気と風土がある組織は強い。行員に限らず、お客さまからも親しみを感じていただけるようであればありがたい。

 また、「ふるさとのために」という銀行員としての初心に帰るきっかけにもなっている。この初心は、これからも大事にしていきたい。地元への愛着こそが私の原動力になっている。



 松田 正彦氏(まつた・まさひこ) 鶴岡市出身。慶應義塾大法学部卒。1990年荘内銀行入行。企画部長、フィデアホールディングス執行役経営統括グループ長、荘内銀行取締役執行役員経営企画部長、取締役常務執行役員営業推進部長、同本店営業部長などを経て、4月1日付で荘内銀行代表取締役頭取就任。54歳。

画像(JPEG)



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field