文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2023年(令和5年) 9月22日(金)付紙面より

ツイート

だだちゃ豆「白山」もとに新品種 赤澤さん育種赤澤2号・3号 甘み強く香り良い3号は晩生種

 元山形大学農学部客員教授(植物育種学)の赤澤經也(つねや)さん(79)=鶴岡市稲生一丁目=が20日、鶴岡特産のだだちゃ豆「白山」をもとに選抜育成した新品種「赤澤2号」と「赤澤3号」を発表した。主力品種「白山」の変異株を見つけ、優れた種の選抜を繰り返して育種を続けてきた。どちらも甘みが強いのが特徴。同日、山形大農学部の記者懇談会で発表した赤澤さんは「育ててみたい、という興味のある人に無償で種を譲りたい」と語った。

 赤澤さんは2000年に畑で「白山」の種をまいて栽培したところ「胚軸(はいじく)」が紫色の株を見つけた。その株から種を取り、食味が良い豆の選抜を繰り返した。15年には収穫期が違う新たな変異株を発見。その後も育成を続け2系統が枝豆として形質が良く、遺伝的なばらつきも少ないことから「赤澤2号」(収穫期8月中旬)と「赤澤3号」(同9月中旬)と名付けた。

 赤澤さんは「白山と青豆の『彼岸青(ひがんあお)』が自然交雑したのが最初。2号と3号ともに甘みが強くうまみもある。特に3号は収穫期が9月15日から20日と遅く晩生種の枝豆として楽しんでもらえればうれしい」と話した。これまで赤澤さんは極早生の枝豆「つるおかぼんちゃ(赤澤1号)」を育成している。

 今回発表した枝豆はこの後、「山形大学アグリフードシステム先端研究センター」(YAASヤース)で成分分析を行う。同農学部の村山秀樹学部長は「赤澤2号と3号は甘みが強いだけでなく、香りが良い。その点を生かしてパウンドケーキといった加工品開発も視野に入れたい」と語った。

 種に関する問い合わせは赤澤さんのメールアドレス=dadachiyamametsuneya@yahoo.co.jp=へ。

「2号」と「3号」を持つ赤澤さん
「2号」と「3号」を持つ赤澤さん


2023年(令和5年) 9月22日(金)付紙面より

ツイート

秋満載!!「里山もみじ御膳」 23日から櫛引・羽黒・朝日の5店提供

 庄内の秋の食材を活用し観光振興や伝統的な食文化発信を図るため出羽商工会(上野隆一会長)が取り組んでいる「里山もみじ御膳」が、23日から鶴岡市の朝日、櫛引、羽黒地域の飲食店で提供を開始する。

 旧朝日村商工会が2005年に始めた「さと山春・秋の御膳」を合併後の出羽商工会が引き継ぎ、18年以降は「里山もみじ御膳」に名称を改め同商工会の地域振興事業とした。地域の飲食店に呼び掛けて季節の食材で考案した料理を期間限定で提供してもらっている。

 本年度の加盟店は櫛引、羽黒、朝日の割烹(かっぽう)、旅館、そば店、仕出し店合わせて5店舗。いずれの店も今月23日(土)から来月22日まで料理を提供する。

 提供開始を前に19日、仕出しと割烹の「原田食品」(同市西荒屋)で商工会や報道関係者を招いた発表会が行われた。同店が提供する御膳は、地元櫛引産のアケビの肉みそ仕立てをはじめ、庄内浜で水揚げされたコダイの塩ふり焼き、つや姫の新米を使った舞茸ごはん、みそ味で豚肉を使った庄内風いも煮汁、櫛引地域特産のシャインマスカットなど12品。

 試食した参加者は「品数が多くて華やか」と満足そうに話していた。また、出羽商工会の上野会長は「品数が多く、どれも手間が掛けられている。秋の味覚が存分に詰まったメニューでこの値段は他では食べられない。商工会が自信を持ってお勧めする」と太鼓判を押していた。

 いずれの店舗でも2日前までの完全予約制で、2人以上から受け付ける。メニューの内容は各店舗が特色を生かして設定する。料金は1人2000円から2750円(税込み)。予約特典として各店で季節のデザートや山ぶどうジュースなどを提供する。

 参加店は次の通り。

 ◇櫛引地域▽原田食品=昼、夜、2750円、電0235(57)2051▽安野旅館=昼、夜、2750円、電同(57)2071▽KAPPO花咲季=夜のみ、2750円、電同(57)5710

 ◇羽黒地域▽御食事処いしい=昼のみ、2000円、電同(62)2461

 ◇朝日地域▽そば処大梵字=昼のみ(1日10食限定)、2000円、電同(53)3413

櫛引産のアケビやシャインマスカット、つや姫の新米を使った舞茸ごはん、庄内風いも煮が並んだ原田食品の里山もみじ御膳
櫛引産のアケビやシャインマスカット、つや姫の新米を使った舞茸ごはん、庄内風いも煮が並んだ原田食品の里山もみじ御膳


2023年(令和5年) 9月22日(金)付紙面より

ツイート

クラゲドリームシアター幻想的な世界に 白崎さんの歌声と内橋さんのギター満喫 「音楽の夕べ」観客大いに沸く

 鶴岡市立加茂水族館(奥泉和也館長)で18日、「音楽の夕べ―あなたとクラゲと音楽と―」が開かれ、特別編として歌手の白崎映美さんとギターの内橋和久さんが出演し、満場の観客を大いに沸かせた。

 新型コロナウイルス感染症が5類になり従来の席数に戻しての開催。同館が誇る直径5メートルの大水槽「クラゲドリームシアター」前広場で行われる本イベントは、今まで各方面から多数の音楽家が出演し、聴衆は幻想的な空間の中でジャズやクラシック音楽などを満喫してきた。

 この日は、欧州から帰国したばかりの世界的な即興演奏家の内橋さんのギター伴奏1本で、酒田が生んだ歌姫・白崎さんが変幻自在な歌唱を披露。その昔、劇団維新派の音楽監督を務めた内橋さんのギターが紡ぎ出す静ひつで幻想的な世界に白崎さんの妖精のようなスキャットが絡む1曲目から、「アヴェ・マリア」「最上川舟唄」と一気に歌い込み、4曲目は白崎さん十八番のシャンソン「群衆」庄内弁版で会場はクライマックスに。「丘を越えて」では会場は総立ちで興奮の嵐となった。

 アンコールに呼び戻された2人は歓声に応えて「宗右衛門町ブルース」で大団円。興奮冷めやらぬまま閉会となった。序盤に挟み込んだ庄内の昔話「サルとカエルの餅とりばっこ」も大好評で爆笑の嵐。エンターテイナーとしての白崎さんの懐の広さに観客・スタッフのすべてが舌を巻いた。

 終演後、白崎さんは「たくさんのクラゲたちと一体となり、とても幸せな気持ちで歌うことができた。いろんな命と一緒に同じ時代を生きていることに、手を合わせたい気持ちになった」と話し、「クラゲドリームシアターで歌うという夢がかなってうれしい」と続けた。

念願のクラゲドリームシアターで十八番の「群衆」を歌う白崎さん
念願のクラゲドリームシアターで十八番の「群衆」を歌う白崎さん


2023年(令和5年) 9月22日(金)付紙面より

ツイート

庄内空港 4年ぶり韓国チャーター便 11月24、27日仁川結び2往復4便

 庄内空港と韓国・仁川空港を結ぶ国際チャーター便が11月24、27日に2往復4便運航される計画であることが21日、全日本空輸(ANA)庄内支店と県観光復活推進課インバウンド推進室などへの取材で分かった。実現すれば韓国から庄内空港への国際チャーター便は2019年6月以降、4年ぶりとなる。

 チャーター便に使用されるのはアシアナ航空の170人乗り中型機。24日午前に仁川空港発と折り返しの庄内空港発、27日午後に仁川空港発と折り返しの庄内空港発の計4便が運航される。庄内空港は10月1日から来年3月30日まで庄内―羽田間が1便増の5便化となるため、ダイヤの合間を縫っての運航となる。庄内側、韓国側ともそれぞれ3泊4日のツアーが組まれているという。

 関係者などによると、今年夏ごろ韓国側からアシアナ航空を通じて打診があったという。ANAとアシアナ航空がともに航空連合・スターアライアンスに加盟していることがきっかけで、県と協力して受け入れ態勢を整えていた。

 県観光復活推進課インバウンド推進室では「県では関係機関と協力し、インバウンド、アウトバウンドともに取り組みを進めてきたが、そうした成果が出たのでは。今回のチャーター便を契機に今後も相互交流を進めていければ」と話している。


2023年(令和5年) 9月22日(金)付紙面より

ツイート

「希望」を合唱 岸さんに思いはせ 酒田で「歌いつぐ会」

 酒田市出身のシャンソン歌手、故岸洋子さん(1934―92年)の楽曲を歌い継いでいくことを目的に活動を展開している「岸洋子を歌いつぐ会」(櫻田常夫会長)の佐藤喜和子事務局長(同市新橋四丁目)を講師に招いたイベントが20日、同市の上安町二丁目自治会館で開かれ、参加者が講話に耳を傾けたほか、全員で岸さんの「希望」を合唱した。

 歌いつぐ会は、岸さんの没後25年という節目に合わせ2017年5月、元音楽教師の佐藤事務局長が中心となって設立。市内の児童・生徒に岸さんの功績を紹介しているほか、岸さんの誕生日(5月23日)に合わせ「希望コンサート」と銘打ったイベント、命日(12月11日)前後には、声高らかに岸さんの楽曲を歌う「メモリアルうたごえ」をそれぞれ開催している。

 今回のイベントは、同市の上安町自治会(土田良男会長)が地区住民を対象に開催している「上安町憩いの部屋」の一環。地区住民約20人を前に、佐藤事務局長は「歌を愛し 酒田を愛した歌姫『岸洋子さんを語る』」と題して講話した。

 岸さんの歌の特徴について「ただ歌っているのではなく、心に強く響く歌い方。日本語がはっきりしており、感情の起伏もある。なかなか真似ができる歌い手はいない」と。そして「音が心に響けば、それこそが『音楽』。世界中どこにいても歌は響く。良い歌と出会ってほしい」と呼び掛けた。

 膠原病を患ってからは常に具合が悪く、楽屋で寝込むこともあったというエピソードを紹介。また、岸さんのいとこに当たる前田直己さん(上本町、前田製管相談役)が寄贈し現在、希望ホールエントランスに展示されている岸さん愛用のピアノに触れ、「『触れないで』と掲示されているが、誰もが弾けるようにしてほしい。岸さんの楽曲が常に流れるホールになれば」と述べた。

 引き続き佐藤事務局長が奏でるピアノの音色に合わせ、参加者たちは岸さんの「希望」とともに、「若者たち」「里の秋」で声をそろえた。土田会長は「岸さんの楽曲がさらに好きになった。機会があればまた講師をお願いしたい」と話した。

佐藤事務局長(右)の伴奏に合わせ声をそろえる参加者たち
佐藤事務局長(右)の伴奏に合わせ声をそろえる参加者たち



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

 
■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

Loading news. please wait...

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field