2024年(令和6年) 4月14日(日)付紙面より
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古流松應会庄内支部(古本理暁支部長)の創立70周年記念いけばな展「心つなぐ花々」が13日、鶴岡市の鶴岡アートフォーラムで始まり、県内外から大勢の鑑賞者が訪れた。14日までの2日間の日程で開かれている。
同支部は初代の山崎理静支部長が1951(昭和26)年に創立。現在の会員は庄内一円の71人。古流松應会には江戸中期から連綿と受け継がれる古典花「お生花(せいか)」と、自由な発想による「現代華(か)」の2つの部門があり、記念展には計60点が出瓶された。東京の本部から来鶴し、クジャクヒバを使った作品を特別出瓶した千羽理芳家元(58)は「庄内は全国で最長の歴史を持つ支部。この地には、お花に向き合う真摯(しんし)さと情熱が受け継がれている。その揺るぎない姿勢に、訪れるたびに感服させられる」と話した。
記念展はコロナ禍のため2年延期で実現した。基本としているキャラをはじめ、レンギョウやヒメミズキ、ボケ、トウカイザクラなど季節の花々で会員が仕上げた作品が会場に溶け込み、格調の高さと華やかさを演出。和服を掛ける衣桁(いこう)を使い、五葉松やツバキ、コデマリ、キクを飾った「花衣桁」の作品が目を引いていた。
古本支部長(74)は「春の息吹を感じつつ、心を込めて生けさせていただきました。多くの人から触れてもらえれば」と話していた。