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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 5月29日(水)付紙面より

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大ケヤキ中心ににぎわい創出 酒田「いろは蔵パーク」6月に建設着手

 酒田市上本町の酒田商業高校跡地(市有地)で商業施設整備事業を手掛けている目的会社「いろは蔵パーク」(同市下安町、高橋剛社長)は27日、施設の概要とロゴ、出店テナント(一部)を発表した。いずれも平屋建てのA棟(4316平方メートル)、B棟(2944平方メートル)にスーパーマーケットや生活雑貨、観光物産館、眼鏡店、飲食店などが入る。ロゴは多くの生徒たちを見守ってきたシンボルの大ケヤキをメインに、鳥と風を色とりどりにデザイン。来春のオープンを目指して6月に建物建設に着手する。

 2022年5月に行われた事業者選定委員会で、優先交渉権者として総合建設業・丸高(同市下安町、高橋社長)を代表とする地元を中心とした企業体を選定。江戸時代に庄内藩が創建し、明治期以降は本間家が引き継いだ米蔵(通称・いろは蔵)が建ち並んでいたことにちなみ、社名、施設名を「いろは蔵パーク」とした。

 市といろは蔵パークは先月下旬、今月1日から30年間、跡地を年額2137万円で貸与する事業用定期借地権設定契約を締結。同15日には工事期間中の安全を祈願する安全祈願祭が現地で執り行われた。2万1376平方メートルと広大な敷地に、「施設が目指す、まちづくりへの貢献」として▽日常生活の拠点▽にぎわい創出▽地域再生―の3つを掲げた商業施設2棟を整備する。

 同社の発表によると、建物は山居倉庫のエッセンスを継承した蔵造り風の外観で、現代的なデザインと機能性を両立したたたずまいという。さらに山居倉庫エリアにおける街並みとの調和を図った色彩計画が特徴。駐車場は304台分(うち車椅子使用者専用駐車場6台分)を確保するほか、自転車24台、バイク14台も駐輪可能。

 一方、出店テナントは27日現在、▽スーパーマーケット「ト一屋」▽生活雑貨など「無印良品」▽酒田観光物産協会「酒田観光物産館(仮称)」▽山形飛鳥による飲食・食品・雑貨(店舗名未定)▽コーヒー豆・輸入食品「カルディコーヒーファーム」▽眼鏡店「JINS」▽酒田天然ガスによるクッキングスタジオ(店舗名未定)―が決定。出店計画中のテナントについては順次発表する。

 高橋社長は安全祈願祭の席上、「市民生活を支え、観光客にも喜ばれる施設にしたい」とあいさつ。同社は「生活利便性が向上する日常生活の拠点、山居倉庫と連携したにぎわいの拠点、自然と人が集まり、出会い、交流と日常的なにぎわいが生まれる商業施設を目指す」とコメントしている。

いろは蔵パークが示したイメージ図。緑あふれる大ケヤキを中心ににぎわいを創出する
いろは蔵パークが示したイメージ図。緑あふれる大ケヤキを中心ににぎわいを創出する

個性豊かなショップ、四季折々のにぎわいイベントを表すシンボルの大ケヤキを中心に、鳥と風をデザインした施設ロゴ=いろは蔵パーク提供
個性豊かなショップ、四季折々のにぎわいイベントを表すシンボルの大ケヤキを中心に、鳥と風をデザインした施設ロゴ=いろは蔵パーク提供


2024年(令和6年) 5月29日(水)付紙面より

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潮風に揺れる トビシマカンゾウ 酒田・飛島

 本県唯一の有人離島・酒田市飛島に自生する「トビシマカンゾウ」の花が咲き始め、多くの草花とともに潮風に揺れる姿が訪れた人の心を和ませている。

 トビシマカンゾウは鳥海山にも咲く高山植物・ニッコウキスゲの変種で、飛島と新潟県佐渡島だけに咲くユリ科の多年草。飛島では小松浜海水浴場から賽の河原などに続く海岸遊歩道途中から見える斜面と、島西側の荒崎頸部(けいぶ)に群生している。

 定期船「とびしま」が発着する勝浦港から農免道路を北に進み、西側に抜ける遊歩道を行くと荒崎海岸に。黄色の大ぶりな花のトビシマカンゾウとともに、カノコソウ、オオバナノミミナグサ、ハマナス、スカシユリなどが混生する珍しい植生が広がっている。

 市とびしま総合センターによると、今年の開花は例年並みで、見頃は6月下旬ごろまでという。トビシマカンゾウが終わると、ハマエンドウ、カワラナデシコ、ヤブミョウガ、オニユリなどが咲き始める。

海辺に咲くトビシマカンゾウ=25日
海辺に咲くトビシマカンゾウ=25日


2024年(令和6年) 5月29日(水)付紙面より

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飛島の海岸清掃活動に感じる事

 どうして海洋漂流ごみが無くならないのだろうか。見た目には青く、美しく見える海だが、増え続けるプラスチック類などの漂流物は、生態系に悪影響を及ぼしている。解決策というより、漂流ごみを減らすにはどうすればいいかは分かっている。人々が安易にごみを捨てなければいいことだ。プラ製品は分別回収するだけで資源として再利用されるのに。

 酒田市飛島で、今年も「飛島クリーンアップ作戦」が行われた。飛島は海流の関係でごみが漂着しやすい。高齢化が進む島民の力だけではどうすることもできず高校生、大学生、一般の参加者らが定期船で島に渡って海岸を清掃した。東北公益文科大学の開学時の学生のボランティア活動がきっかけで始まり、今年で24回目になる。

     ◇       ◇

 今回は島の西海岸で行われプラ製品、ペットボトルなどを回収した。生活系のごみだけでなく、発泡スチロール製の漁具や漁網なども多く目につく。回収した約2・5トンのごみは海岸から島の中央の道路近くまで“バケツリレー方式”で運び上げ、いずれ船で酒田港まで運んで処分する。高台まで運び上げるのは以前、波打ち際から離れた場所に仮置きしたごみが、高波で流されるという苦い経験を繰り返さないため。

 海岸のごみを減らすため、県は「海岸漂着物対策推進地域計画」で、「素足で歩ける庄内海岸」を目指している。官民一緒になっての取り組みだが、なかなか美しい海岸を取り戻すには厳しい状況が続いている。きれいにしても一度海が荒れるだけで大量のごみが流れ着く。漂流ごみを減らすことは容易でない。地道な活動の精神を次世代に引き継いでいかなければならない。

 飛島は秋田県にまたがる環鳥海圏エリアで、「鳥海山・飛島ジオパーク」になっている。ジオパークはギリシャ語の大地「ジオ」と、英語の公園「パーク」を合わせた造語で「大地・自然公園」の意味。飛島は、火山噴火や地殻変動などの営みで誕生した様子にじかに触れて学習できる環境を持っている。そのような環境は、きれいにして守っていかねばならない。

     ◇       ◇

 「海を汚しているのは、あなたかもしれない」―。オーバーな言い方ではなく、海岸を汚しているごみの7~8割は、用水路や川を流れて海にたどり着く。つまり陸地が発生源になっている。「飛島のことだから」と、人ごとではいられない現実である。

 クリーンアップ作戦だけで、飛島の海岸がいつまでもきれいであり続けることはできない。漂流ごみは生態系に悪影響を与え、人の健康をも害する。ボランティア活動を通じて、海岸をきれいにする意識を啓発し続けていくところに、大きな意義がある。わたしたちにできることは、まず「分別すれば資源」ということを心に刻み、少しでもごみを出さないことに尽きるのではないか。

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2024年(令和6年) 5月29日(水)付紙面より

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風車村に「ラベンダー復活作戦」 まつり再開願い苗の移植 庄内町

 庄内町狩川の風車村(阿部金彦村長)で25日、「ラベンダー復活作戦」としてラベンダー苗の移植作業が行われた。

 風車村では、ラベンダー摘み取り体験を毎年開催しているが、株の減少などの影響で10年ほど前からラベンダーまつりは開催されていない。

 この日は町内外から約20人が参加。風車村南側にある約1600平方メートルのラベンダー畑で、20―30センチの高さに育った1―3年の既存株から、挿し木のための新芽をはさみでカットしたり、株分けして新たな植穴に移し替えるなど約2時間にわたって汗を流した。阿部村長は「ラベンダーまつりが再開できるよう大切に育てていきたい」と話していた。

ラベンダー株の移植作業に取り組む参加者
ラベンダー株の移植作業に取り組む参加者



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