2008年(平成20年) 3月21日(金)付紙面より
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鶴岡市の出羽三山神社神職養成所の「卒業禊(みそぎ)」が20日、羽黒山中の祓(はらい)川で行われ、卒業生たちが冷水に入る荒行で修行を締めくくった。
同神社は古くから神職の要請に取り組み、1962年から神社本庁承認の養成所を開設している。生徒は神職の専門知識を学ぶとともに、山伏修行なども積む。本年度は2年課程の卒業生2人と1年課程の修了生1人が、教官や後輩たちと禊に臨んだ。
下帯にわらじ姿の卒業生たちは、「エイサー、エイサー」の掛け声で独特の準備体操をした後、雪解け水がゴヴゴウと音を立てて流れる祓川に入った。
羽黒山中は、ここ数日続いた暖かい天候で雪解けが進み、国宝・五重塔付近も木々に雪がなく春めいた雰囲気。それでも川水は身を切るような冷たさで、肩や胸まで真っ赤に染まった。約10分間、一心に祝詞を繰り返し、最後の荒行を勤め上げた卒業生たちは、神職への決意を新たにしていた。
最後の荒行として行われた出羽三山神社神職養成所の「卒業禊」