2022年(令和4年) 5月29日(日)付紙面より
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鶴岡市の加茂水族館(奥泉和也館長)の入館者が28日、2014年のリニューアルオープンから400万人を達成した。記念セレモニーが同館で行われ、この日最初の入館者に認定書や記念品が贈られた。
400万人目の入館者となったのは、栃木県宇都宮市の会社員、浦能行さん(56)。前日夜に鶴岡市に入り、開館1時間前から並んでいたという。
午前9時の開館と同時にセレモニーが行われ、浦さんが奥泉館長らと共にくす玉を割り、節目を祝った。奥泉館長から認定書を受け取った浦さんは「テレビや友人の紹介でクラゲに興味を持って初めて来た。記念の入館者になれて大変光栄」と話した。
加茂水族館の年間入館者数は、リニューアルオープンから約50万人前後で推移。コロナ禍に入った2020年以降は半減し、想定から1年遅れでの達成となった。
同水族館は今後、クラゲの展示スペースやレクチャールームの拡張などを予定しており、2025年度のリニューアルオープンを目指している。奥泉館長は「クラゲブームが高まっている中、よりクラゲに特化した水族館を目指していく。研究の充実は集客に直結すると確信している」と展望を語った。
2022年(令和4年) 5月29日(日)付紙面より
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「しのたまわくまなんでしこうしてこれをじしゅうす(子曰学而時習之)」―。旧庄内藩校「致道館」の学風を受け継ぎ、半世紀を超えて続く「少年少女古典素読教室」の本年度開講式が28日、鶴岡市の致道博物館内の御隠殿で行われた。同市内の小学生たちが8月上旬までの2カ月余り、「論語抄」の素読を通じて地域に息づく伝統の学風に触れる。
素読は致道館が奨励した学習法の一つで、中国古典の漢文を大きな声を出して読むのが特徴。教室は、同市が1968年度から2年間、当時の文部省の文化財愛護モデル地区に指定されたことをきっかけに始まり、継続されている。現在は市中央公民館、致道博物館、致道館文化振興会議が共催し開講している。
本年度は市内の小学1―6年の男女10人が受講し、初参加が9人。マスク着用など新型コロナ対策を講じながら7月末までの毎週土曜日に40分間、学習。夏休み期間の8月1―6日は午前5時40分から早朝素読に取り組む。一緒に受講する保護者もいる。
開講式には受講生と保護者、講師陣が出席。主催者の熊坂めぐみ中央公民館長、酒井忠久致道博物館長、橋本政之致道館文化振興会議会長があいさつし、今年が旧庄内藩主酒井家の庄内入部400年の節目を迎えたことに触れながら、「元気に大きな声で伝統の学びに頑張ってほしい」「素読を通して一つでも好きな言葉を見つけてください」などと激励。テキストとなる論語抄の冒頭の一節を全員で素読し、御隠殿に子どもたちの元気な声が響いた。
初めて受講する朝暘六小5年の村瀬蒼空(あおと)君(10)、同2年の勇翔(ゆうと)君(7)の兄弟は「去年の自由研究で致道館のことを調べた。もっと知りたいと思って参加した」「大きな声で読んで、音読を上手になりたい」とそれぞれ元気に話していた。致道館文化振興会議は入部400年を記念し、8月に初の「庄内論語素読検定」の開催を予定している。