2018年(平成30年) 10月27日(土)付紙面より
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庄内町立立川小学校の4年生が25日、町内の楯山公園や青鞍の淵(ふち)など北楯大堰に関する場所を見学し、歴史を学んだ。
社会の学習の一環で古里について理解を深めようと実施。「北楯大堰を訪ねて」と題し、前町教育長の池田定志さんを講師に、24日は学校で授業を、25日は現地学習を行った。
25日は4年生34人が参加。学校をスタートし、楯山公園、取水口付近、殉難十六夫慰霊塔、青鞍の淵をめぐり、北楯大堰築造の苦難の歴史を学んだ。池田さんは「1日約7400人が働いて約150日かけて完成させた。秋田からも工事のために人が来たといわれている」などと説明。児童たちはノートにメモを取りながら熱心に聴いていた。
小柳遥斗君(10)は「北楯大堰ができるまでの苦労を知って感動した。昔の人の努力の結晶として大切にして後世に伝えなければと思った」と話していた。
北楯大堰は1612(慶長17)年、最上義光の重臣で狩川城主の北館大学助利長公が10年にわたる新田開発調査を経て立谷沢川からのかんがいを促進するために建設された。それが、米どころ庄内の礎となり、水路は今日も庄内平野の水田を潤している。
今年8月、県内で初めて「世界かんがい施設遺産」に登録された。