2023年(令和5年) 6月16日(金)付紙面より
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酒田法人会(池田求会長)の出前租税教室が14日、酒田市の平田小学校(長澤和博校長)で行われ、地元の人形遣い師・津盛柳貮郎(りゅうじろう)さん(69)=同市広野=による税金を題材にした創作人形芝居を通し、6年生29人が税の必要性など学んだ。
子どもたちから分かりやすく「税」について学んでもらおうと、酒田税務署(小熊一臣署長)管内の企業などで組織する同法人会の女性部会(小野木聡美部会長)と青年部会(大川賢一部会長)が社会貢献活動の一環として開催。約140年にわたって受け継がれてきた伝統芸能「庄内出羽人形芝居」(市指定無形民俗文化財)の津盛さんの協力で2007年から毎年、酒田、遊佐両市町の小学校数校で開催している。今年は同日を皮切りに、27日(火)まで計4校で実施する。
この日、体育館で行われた教室では、両部会員らが見守る中、津盛さんは侍と農民が税金について会話を交わす「税金ってなに?」を上演。「買い物の時に払うのが消費税」「働いた給料に応じて払うのが所得税」など、税について分かりやすく解説。侍が「みんなで少しずつ出し合っているお金が税金。税金があるからこそ、道路や橋、みんなの小学校が造れて、パトカーや救急車などがある」「大切なのは思いやりと感謝の気持ち」などと語り掛けた。
また、傘の投げ渡しなどの曲芸を披露するおなじみの「傘踊り」も披露。児童らは津盛さんの巧みな人形操作に引き込まれ、熱心に見入っていた。
人形芝居を観た佐藤絆翔(はんと)君(11)は「税のことについて、改めて知ることができた。人形の手が滑らかに動いていてすごいと思った」と感想を話した。