2023年(令和5年) 7月13日(木)付紙面より
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NPO法人・ひらた里山の会(酒田市、佐藤忠智代表理事)による「南麓おばこ梅」の収穫と販売が8日、酒田市山楯の鳥海南麓山楯畑団地で行われ、梅の良い香りが辺り一面に広がった。
南麓おばこ梅は、清酒「上喜元」の酒田酒造(同市、佐藤正一社長)が梅酒の原料にするため仙台市・石名坂の「おばこ梅」を約20年前に同地に定植し育ててきた。年を追うごとに必要な量を大きく超え、余ってしまう梅を有効活用しようと、昨年から同法人に全70本中7本の梅の収穫などを依頼。2回目となった今年は同法人で摘果と収穫をした梅の産直販売を行った。佐藤代表理事によると、売り上げは活動資金に充てるという。
この日は時折雨の降る中、会員とボランティア計約40人が参加。木の下にブルーシートを広げ、枝をたたいて実を落とし、拾い集めて丁寧に袋に詰めた。和気あいあいと作業に精を出し、計約400キロもの梅を採取したという。
香り豊かな南麓おばこ梅を求めて、市民らが次々と訪れ、10キロ、20キロと買い求めて車に積んでいた。予約分10キロを購入した女性は「昨年梅ジュースにしておいしかったので今年は梅干しにも初挑戦しようと思う。とても楽しみ」と話した。