2022年(令和4年) 5月27日(金)付紙面より
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鶴岡市の庄内文化センター開講1周年を記念した講演会「シルクロード取材裏話?楼蘭王国の美女?」が22日、同センターで開催され、NHKのドキュメンタリー番組「シルクロード」の取材班団長を務めた中村清次さんがその謎や魅力について語った。
中村さんは東京大学西洋史学科卒業。NHK番組制作局を経て同団長に。山形支局長も歴任し、現在はNHK文化センター講師。
「シルクロード」は1979年から80年にかけて取材したもので、80年4月から1年間、第1部(12回)、83年から84年にかけて第2部が放送され、シルクロードブームが起こった。さらに放送80周年を記念した「新シルクロード」が2005年に放送され、中村さんも取材に関わった。
中村さんは「放送から40年。この前、再放送もされた。アンケートを取ると、楼蘭は敦煌に次いで2番目に人気が高い」と話し、敦煌の西にある楼蘭の位置を地図で示すなどして解説。遺跡から発掘された「楼蘭の美女」と呼ばれるミイラにも触れ、「近年は、小河墓遺跡の最も古い層から発掘された“新しい美女”がDNA上、ネアンデルタール人だったと発表され、人種が違うなどと大騒ぎになったことがあった。そうだとすれば歴史が変わる」と、今も謎を秘めた楼蘭の魅力に、集まった約30人の受講者たちも興味深げに聞き入っていた。