2005年(平成17年) 8月3日(水)付紙面より
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鶴岡市と兄弟都市の盟約を結ぶ鹿児島市の中学生親善使節団が2日から2泊3日の日程で鶴岡市を訪れ、地元の中学生と交流を深めている。
両市の交流は、戊辰戦争(1867―68年)で庄内藩が降伏した際、薩摩藩の西郷隆盛翁のはからいで処罰が寛大だったという歴史的な縁がきっかけ。西郷翁の高潔な人格に深い感銘を受け、68年11月7日に藩主・酒井忠篤公と70人余りの藩士が西郷翁に兵学実習を受けるなど交流を深めた。
こうしたつながりを受け、1969年11月7日に兄弟都市の盟約を締結。71年からは両市の中学生が1年おきに相互訪問するなど交流を続けている。
今回は鹿児島市立鴨池中学校の比良信幸校長を団長に、同市内の39校から中学2、3年生39人と引率者の合わせて44人が2―4日の日程で来鶴した。
初日の2日は、JR鶴岡駅前で歓迎を受けた後、致道館で富塚陽一市長を表敬訪問した。比良団長が「両市の親善と子供たちの友情をはぐくむ訪問としたい」とあいさつ。富塚市長は「西郷翁のように日本を背負うぐらいに頑張ってほしい。この訪問を機会に末永く付き合っていだたきたい」と歓迎。生徒を代表して紫原中学校の永野加菜子さん(3年)が森博幸鹿児島市長のメッセージを読み上げ、富塚市長に手渡した。
使節団の一行はこの後、致道館や致道博物館などを見学し、旧庄内藩酒井家18代当主・酒田忠久さんの講話を聞いた。また、3日は鶴岡市の中学生と羽黒山石段登りなどで交流を深める。最終日の4日は酒田市飯森山の南洲神社などを訪れた後、帰途に着く。
致道館で富塚市長を表敬した鹿児島市の中学生