2005年(平成17年) 10月27日(木)付紙面より
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酒田市は市内の公立高校再編問題で、県立酒田商業、酒田工業、酒田北、市立酒田中央の4高校を2校に再編するよう、県教育委員会に求める方針を固めた。そのうち1校は商業科、工業科、情報科を中心とした実業高校を新設するというもの。市によると、県教委側でも大筋でこの方針に合意している。市当局は27日、市議会全員協議会でこの方針を示し、合意が得られた場合、同日中にも県教委の関係者を招き、方針を確認する。
同市の松本恭博企画調整部長によると、今月、再編の方向性を県教委と協議する中で、4校を2校とし、うち1校は商業、工業、情報の3科を中心とする実業高を新設する方針に大筋で合意した。
松本部長は「県教委との合意は、どういう学科のどういう高校をつくるかという議論の中のもので、現在の高校をどうするかなどの具体的な枠組みや、新設校の位置、もう1校の校舎はどうするかなどの議論はこれから。現在は普通科の扱いをどうするかを中心に詰めており、枠組みは流動的」とした。また、今後の方向性は、「2011年度の開校を目指す県教委のスケジュールの範囲内で十分、検討できる。遊佐高など、4校以外の高校を含め、地域全体の将来を展望した場合、二段階ということも選択肢としてはあり得る」と、4校を当面は2校とし、将来は1校に統合する案も視野に入れている。
同市内の高校再編については、県教委が先月16日、「4校を統合し、総合選択制の1高校を新設」「酒田商業と酒田工業を統合して実業高を新設し、酒田北と酒田中央は現行のまま」「県立3校を統合して情報科を含む総合選択制の高校を新設し、酒田中央は現行のまま」の3案を示し、同月中の回答を要請。市は「議会中で検討の時間がなかった」として同月30日、回答を延長することを申し入れ、了承されている。