2006年(平成18年) 8月16日(水)付紙面より
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前人未到の5大陸完全走破と、休息日なしの最長距離走破世界記録に向けて日本国内を走行中のフランス人ウルトラマラソンランナー、セルジュ・ジラールさん(52)が15日、庄内を通過した。30度を超える猛暑の中、ゴールの東京を目指して着実に歩を進めている。
ジラールさんはフランスの大手保険会社に勤める会社員。「走るのが好きで、世界中を自分の足だけで移動するのが子供のころからの夢だった」として、1997年に北米大陸走破に挑戦。その後、99年にオーストラリア、2001年に南米、03―04年にアフリカと各大陸を走破した。
残ったユーラシア大陸走破は昨年12月18日にパリを出発。1日平均約10時間、70キロを休息日なしで走り続け、先月12日に中国・上海に到着した。ジラールさんは「日本もユーラシアの一部」とし、国内走破を目指して同13日に空路で福岡入り。
九州南部を周って下関や広島、大阪、岐阜、新潟などを経由してこの日午前8時半過ぎ、鶴岡へ入った。この時点でパリを出発して240日、走行距離は1万7500キロを超えている。パリ―東京までの全走行距離1万9300キロを走ると、休息日なしの世界最長走破記録になるという。
ジラールさんは伴走者とともに国道7号を北上し、午前10時ごろ堅苔沢地区を通過。気温が30度を超える真夏日の中、軽快な走りを見せていた。この日は酒田市まで走り、その後は秋田から青森を経由して南下、仙台などを通過し、9月半ばごろゴールの東京へ到着する予定。
伴走者とともに軽快な走りを見せるジラールさん