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2007年(平成19年) 11月20日(火)付紙面より

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考案料理振る舞う 中通り商店街大根市 農家レストランも人気

 酒田市の中通り商店街で18日、「大根市」が開かれた。大根をはじめ地物野菜の直売や、農家女性グループによる手作り料理のレストランなど大勢の家族連れでにぎわった。

 大根市は昭和30年代まで、11月ごろに旬を迎える砂丘大根など越冬野菜を売り買いする市場として、同市の中心商店街で盛んに開かれていた。その後は途絶えていたが、中通り商店街振興組合(佐藤英夫理事長)が一昨年、地元生活文化の再生や地産地消などを通じて商店街の活性化を図ろうと復活させた。

 直売では、1本50円の大根をはじめ、ゴボウや長ネギ、長芋、柿などを安価で販売。恒例となった商店街の女性たち考案の大根料理もサービスで振る舞われ、「大根めし」やゆずみそを生の大根で挟んだ「大根サンド」などが人気を集めていた。

 一方、昨年から大根市に全面協力している市内の農家女性グループ「きらきらネットワーク倶楽部」(佐藤静子会長)は、農産物の直売と中通りの空き店舗を利用した農家レストラン「小さな畑のレストラン」を今年も開店。地元の旬の食材を使った「農家女性がつくる家庭の味」として、モロヘイヤうどんや大根おでん、そぼろあんかけ、米粉だんごなど約15品を用意し、ひと皿100円で提供した。

 店内では新米を使った「親子おにぎり作り体験」コーナーも設置され、終日多くの親子連れでにぎわっていた。佐藤理事長は「安心・安全な地元の食材を使ったイベントとして、今後ますます定着してもらいたい。自分たちもさらに内容を充実して頑張る」と話していた。
          

「小さな畑のレストラン」では親子おにぎり作り体験が行われた
「小さな畑のレストラン」では親子おにぎり作り体験が行われた


2007年(平成19年) 11月20日(火)付紙面より

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ベスト、シリカなどの「新ソフト介護食」開発 中小企業庁の連携体構築支援事業に

 総合給食サービスなどのベスト(本社・鶴岡市布目、斎藤秀紀社長)と、シリコンゴム成形・加工などのシリカ(本社・鶴岡市大宝寺)、県工業技術センターの3者が取り組んでいる「新ソフト介護食」開発事業がこのほど、中小企業庁の新連携対策補助金(連携体構築支援事業)の交付決定を受けた。主としてそしゃく力が低下した高齢者らに対し、食材の特徴を生かしたムース状の「新ソフト介護食」を提供しようというもの。ベストなどでは来年4月からの量産化を予定している。

 同補助金には連携体構築支援事業とともに、事業化・市場化支援事業がある。このうち連携体構築支援事業は、異業種の専門知識や高度な技術を有する2社以上の中小企業が具体的事業化を図るため、自己の優れた経営資源を持ち寄り連携体を構築するものが支援対象。中小企業のほか、研究機関、個人、NPOなどと連携可能。交付決定すると、コンサルタント費やマーケティング費、連携構築費など1件に付き100万―500万円の補助金が受けられる。経済産業省東北経済産業局管内では本年度、3件に交付が決定した。

 ベスト企画開発事業部の赤谷恭彦部長によると、食べた物が肺に入ってしまう嚥下(えんげ)障害や、そしゃく力が低下した高齢者らに対してはこれまで、介護食として刻み食、食材をペースト状にしたミキサー食を提供。「いずれも普通食とはかなり異なる。特にペースト状にすると、何を食べているのか分からなくなる」(赤谷部長)という。

 同社による「新ソフト介護食」は2005年から研究・開発を開始。昨年6月には中小企業庁所管のもと、各都道府県知事により承認される「経営革新計画対象事業」の対象となったほか、同年9月には「やまがた夢未来創造ものづくり支援事業」の承認も受けた。

 当初から研究・開発を担当してきた同部主任の後藤智佳子さんによると、例えば、魚介類のサケの場合、生の状態でつなぎを入れながら一度、ミキシング。それをサケの切り身の形をしたシリコン製型枠に流し込んで加熱し成形。食べる時はスチームやお湯で戻す。食感はムース状だが、色合いや形状は食材そのもの。赤谷部長は「料理をつくるのではなく食材をつくり直すという形」と話す。

 同社ではこれまで、サケやタラ、ホタテ、豚ロース、エビなどの食材のほか、おやつとして枝豆のようかんなども試作。エビなどは衣を付けエビフライにするなど調理も可能という。

 今回の連携体構築支援事業では、魚介類や肉類などシリコン製型枠の制作をシリカ、分析・評価を県工業技術センターがそれぞれ担当。さらに寒天のトップメーカー、伊那食品工業(本社・長野県伊那市)が技術協力、竹本産業(同・遊佐町)が材料開発協力先としてそれぞれ参加を予定しているほか、東北公益文科大の平松緑教授がマーケティング調査や指導・助言などを担う。

 ベストでは新ソフト介護食の量産化に向け現在、研究棟(パイロットプラント)を整備中。今後は新連携の次なる段階として同補助金のうち「事業化・市場化支援事業」も申請する予定。赤谷部長は「当面は福祉施設向けの販売になるだろうが、ゆくゆくは在宅介護への提供も。将来的に全国に通じるブランドにできれば」と話している。

ベストが試作した「新ソフト介護食」のうちサケ(左)とタラ
ベストが試作した「新ソフト介護食」のうちサケ(左)とタラ



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