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2007年(平成19年) 6月24日(日)付紙面より

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汚名返上に光明 酒田小牧川 導水 有効と確認

 都市化の進展で県内河川の水質調査ワースト上位の「常連」となっている酒田市を流れる一級河川・小牧川(県管理)で、全国で初めて農業用水の排出先を一部変更し、浄化用水(環境用水)を導水することで水質が改善されることが確認された。同川の水質改善に向け来年度から本格的な導水がスタートする。

 同川は、最上川水系で同市東部の雨水や農業排水などを集め日本海にそそぐ延長3・0キロ。市街地では生活排水が流れ込むほか、農業排水が減る非かんがい期(9月―翌年4月)は水量が減少し水質が悪化。県が毎年実施している河川水質調査では、96年から4年連続で「ワースト1」になるなどワースト上位が続いている。

 こうした汚名を返上しようと、2000年には流域の12自治会が立ち上がり「小牧川をきれいにする会」を組織。県は親水性向上を目的に01年度から6カ年にわたり「やすらぎの川整備事業」で、遊歩道やホタル生息環境に配慮した護岸の整備を実施するとともに、水質改善に向けた行動計画を策定。地域住民と行政が一体となり浄化に向けた諸活動が繰り広げられてきた。

 こうした中、農林水産省と国土交通省は、連携施策「都市化地域水環境改善実証調査」で、県や市、同きれいにする会などとともに「小牧川水環境改善連絡協議会」を組織。02年度から3カ年にわたって▽現況・導水後の水質調査、生態系調査▽既存の農業用水・農業用施設を活用しての試験導水▽試験導水結果の評価を踏まえた水環境改善方策の取りまとめ―を調べた。

 調査では、戸沢村の草薙頭首工を活用し最上川から小牧川への導水試験を実施。農業用水の排出先を一部変更、延長約25キロにも及ぶ右岸幹線用水路を活用し小牧川に毎分0・3立方メートルを導水した結果、水中有機物が微生物により分解されるときに消費される酸素量「BOD」(生物化学的酸素要求量=数値が大きいほど汚濁)が1リットル当たり18ミリグラムから5ミリグラムまで改善、水質改善目標値(1リットル当たり5ミリグラム以下)を達成できることが分かった。

 県庄内総合支庁によると、本格的な導水のスタートは来年9月の非かんがい期から。同連携施策の「―実証調査」は全国7カ所で行われているが、小牧川の事例が第1号になる。関係者らは「今後も地域住民と行政が一体となり、美しい水辺環境の再生に向けた取り組みを実施していきたい」と話している。

来年9月の非かんがい期から本格的な導水がスタートする酒田市の小牧川
来年9月の非かんがい期から本格的な導水がスタートする酒田市の小牧川


2007年(平成19年) 6月24日(日)付紙面より

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全国藩校サミット開幕 藩主直系当主ら集う

 江戸時代の藩校精神を引き継ぐ全国藩校サミットが23日、鶴岡市で始まった。国指定史跡の庄内藩藩校の致道館構内で、庄内松山藩荻野流の砲術隊の演武が行われ、サミットの幕開けを告げた。

 財界人や学者らで組織する漢字文化振興会(本部・東京、三重野康会長)の主催で2002年、初めてのサミットが東京都文京区の湯島聖堂で開催された。以後、全国の藩校ゆかりの地が会場となり、毎年続いている。

 鶴岡市が会場となる今回が6回目。全国から藩主直系の17人の当主、38カ所の藩校の地関係者が参加する過去最大規模のサミットになった。

 午前中は、一般公開された致道館に各地から訪れた関係者がさっそく足を運び、構内や施設内を見学し、庄内藩の歴史が醸し出す藩校の雰囲気に浸っていた。野点による茶席も設けられた。

 開会行事に先立ち、午後零時45分から致道館構内で、各地の参加者が見守る中、庄内松山藩の荻野流砲術隊の演武が披露された。「ドン、ドン」という音が響き渡ると、大きな拍手がわき起こっていた。 
 
 午後からは寒河江市立陵西中学校教頭の渡辺信氏の記念講演、斯文会理事長で二松学舎大顧問の石川忠久氏の基調講演に続き、徳川宗家第18代当主の徳川恒孝(つねなり)氏ら6人のパネラーによるによるパネルディスカッションを開催。24日は庄内各地を回る視察研修が行われる。
          
          

庄内松山藩の荻野流砲術が披露された
庄内松山藩の荻野流砲術が披露された



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