2008年(平成20年) 3月2日(日)付紙面より
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庄内地方に数多く残る雛(ひな)人形を巡る春のテーマ観光「庄内ひな街道」が1日から始まった。今シーズンは新たに湯田川温泉旧白幡邸が加わり計8カ所で雛人形を展示、庄内の春を華麗に彩る。
旧家などに数多く残る雛人形の展示を観光の目玉に、庄内観光コンベンション協会が2000年から展開している広域観光事業。05年12月には文化庁が選定した「私の旅100選」で特別賞に選ばれ、毎年県内外から多くの観光客が訪れている。
展示会場の一つ、鶴岡市の致道博物館では、庄内藩酒井家に伝わる雛人形や雛道具を中心に、市内外の旧家所蔵の段飾り、市内12菓子店による伝統の雛菓子などを展示。
酒井家かたばみ紋や田安徳川家葵紋が施された精巧なつくりの雛道具、表情豊かな各時代の雛人形など貴重な品が並び、来場者が一つ一つに見入っていた。東京から訪れたという女性は「古い時代のお雛さまを初めて見たが、大きさもさまざまで、当時からこれほど華やかにお祝いしていたことに驚いた」と話していた。
庄内藩酒井家などに伝わる雛人形の数々