2008年(平成20年) 9月7日(日)付紙面より
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中国の人気旅行番組「環球DIY」の取材クルー一行が5―7日の日程で庄内を訪れ、酒田、鶴岡両市の観光施設で撮影を行っている。関係者は「東方水上シルクロードで交流のある黒龍江省から発展し、中国全土へ庄内を売り込むいいチャンス」と歓迎している。
今回、庄内地方を訪れているのは、中国の衛星テレビ「旅遊衛視」のカメラマンとリポーター、番組に出演する画家の安雲斎さんと安さんの妻や2人の子供など合わせて6人。番組は、規制緩和で今年3月から中国から日本へ旅行する場合に、団体旅行以外の少人数でも家族ビザが発給できることになったことから、日本への家族旅行の提案と画家の安さんの目を通した文化的交流の2つの視点で構成される。
一行は先月29日に来日し、すでに北海道の小樽市や秋田県の十和田湖などで撮影。庄内は、東北の日本海側を結んで経済交流を目指す「北前船コリドール構想」提唱者で外務省の日中友好21世紀委員会日本側委員でもある作家の石川好さんの紹介で、取り上げられることになった。
本格的な撮影に入った6日は、酒田市の山居倉庫や相馬樓、寄暢亭、鶴岡市の致道博物館などを訪れ、施設を見て回る姿などを自然なスタイルで撮影していった。安さんは「(庄内は)人が温かく、言葉にできない雰囲気がある。いい番組ができると思う」と話した。
また、庄内での撮影に同行した北前船庄内社長の新田嘉一平田牧場会長は「庄内を北京に発信するまたとない機会。今後は中国全土を相手に庄内を売り込むいい機会になる」と話していた。
番組は11月ごろに放映される予定で、視聴者は4億人以上という。
中国の取材クルーが庄内を訪れ、旅行番組を撮影=6日、酒田市の相馬樓内の竹久夢二美術館で