2009年(平成21年) 2月20日(金)付紙面より
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促成栽培のタラノメの収穫が庄内地方で最盛期を迎え、農家が出荷作業に追われている。
タラノメは、「山菜の王様」とも呼ばれ、ハウス物は高級食材として取引される。庄内では旧朝日村を中心に各地で栽培が盛んに行われ、冬から早春にかけて農家の貴重な収入源となっている。
鶴岡市井岡の齋藤雅史さん(33)も連日、両親とともに出荷作業に大忙し。昨年の11月に羽黒山頂近くの農場で切った原木を自宅のハウスに持ち込み、加温して成長を促す。3週間ほどで芽を出し、5、6センチほどに成長したところで収穫する。
今年は今月上旬に収穫作業が始まり、ここにきて最盛期を迎えた。齋藤さんは「昨年の夏が暑かったせいか、大きいものが多い。不況を反映して市場での取引価格は昨年より2割ぐらい安い」と話す。
市場を通じて首都圏や関西地方に出荷されるほか、齋藤さんは鶴岡市内の百万石の里しゃきっとと産直館で、パック詰めのタラノメと観賞用の原木も販売している。料理法は「天ぷらとあえ物がおすすめ」という。収穫作業は3月中旬まで続く。
ハウスの中にずらりと並んだ原木のタラノメをつみ取る