2009年(平成21年) 5月16日(土)付紙面より
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創始400年を迎えた酒田市の「酒田まつり」の「神宿(とや)開き」が15日、市街地の上、下各神宿で行われ、「酒田まつりウイーク」が開幕した。
慶長14(1609)年に上(浜田一丁目)、下(日吉町一丁目)両日枝神社の例大祭「山王祭」として始まり、酒田大火(1976年)からの復興を機に79年、酒田まつりに改称、市を挙げたまつりになっている。
神宿は、氏子から選ばれ神事を補佐する責任者が開くもの。経済的負担が大きいため近年は、上で7つ、下で8つある神宿組合が毎年、回り持ちで担当している。
今年は、上が筑後町稲荷神社社務所(浜田一丁目)を会場に、筑後会、近江町町内会、新片町自治会で組織する第3神宿組合(高山照巳委員長)、下は厳島神社社務所(日吉町一丁目)を会場に、栄町朝日、31区北今町、32区、今町の各自治会による第6神宿組合(山岸勝美委員長)が当番。
上神宿には、婦人部員13人が昨年12月から制作してきたという縁起物の傘福や、個人が所有する故今井繁三郎さんの油彩画「月山」「花」といった「お宝」がずらりと並んでいる。
一方、下神宿には、厳島神社が芸事の神・弁才天をまつるため、今町に25あった置屋の芸者ら58人が芸の上達を願って寄進したという五色絹段幕など、歴史的にも貴重な品を展示している。
両神宿ともに展示は21日まで。
また、この日は午前10時から、市役所駐車場に飾られている「亀笠鉾」前で安全祈願祭。齋藤成徳酒田商工会議所会頭、阿部寿一市長らが玉ぐしをささげ、まつり期間中の無事を祈った。さらに、「酒田まつりウイーク」のスタートを祝い、浜田小学校(冨樫春夫校長)で阿部市長らがもちまき。同校の1年生と浜田保育園の園児ら合わせて約120人が、歓声を上げ縁起物のもちを拾った。
傘福などが飾れた上神宿(左)貴重な歴史資料も並ぶ下神宿