2009年(平成21年) 6月24日(水)付紙面より
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平田牧場会長の新田嘉一氏(75)が、中国・黒龍江省の「功勲章」を受賞した。今月15―19日に開かれたハルビン国際貿易商談会の開催20回を記念し、同商談会の発展に大きな功績のあった外国人15人に、同省の栗戦書省長をトップとする同商談会組織委員会の名前で贈ったもの。日本人の受賞は新田氏と日本国際貿易促進協会の中田慶雄理事長の2人だけ。新田氏は「感激は言葉で表せないくらい。新たな歴史の1ページをつくることができたのでは」と話した。
同商談会は1990年から毎年この時期に、ハルビン市国際会議展示センターで開催。年を追うごとに規模が拡大し、今回は、県内の20企業・団体を含む68カ国・地域から計十数万社が参加した。
92年にハルビンから松花江、アムール川、間宮海峡、日本海を経て酒田港に至る「東方水上シルクロード」を開設した新田氏は同年、東方水上シルクロード貿易促進協議会を設立。93年に同省と友好県省の盟約を結んだ高橋和雄知事(当時)に要請され、96年からは県からの受託事業として同商談会に継続出展し、両県省の経済、文化、観光など幅広い分野で交流を深めている。
今回の功勲章は、同商談会の発展に最も貢献した国内外の関係者に贈った。
表彰式は15日、約4000人を前にハルビン市国際会議展示センター特設ステージで行われ、新田氏は最初に紹介を受けて韓国人やロシア人、ハンガリー人らほかの受賞者とともに登壇。日本人代表として「証明書」とクリスタル製のトロフィーを受け取った。新田氏へのプレゼンターは、両県省の交流拡大に尽力した故・杜顕忠元副省長の子息、杜宇新ハルビン市書記が務め、シルクロード協関係者を感動させた。
新田氏は「長い間、真摯(しんし)にお付き合いしてきたことが認められたと思う。感激なんてものではないぐらいうれしい。日本人(の受賞者)は2人だけ。(両県省の)歴史に新たな1ページを記すことができたのでは」と話している。
新田氏(中央)らに功勲章が贈られた=ハルビン市国際会議展示センター