2010年(平成22年) 9月28日(火)付紙面より
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「酒田市青少年を伸ばそう市民会議」(宮田浩一会長)主催の「幼児・児童・青少年のための健全育成市民研修会」が26日、酒田市の東北公益文科大公益ホールで開かれ、「安全教育 家庭で実践 子どもに防犯力を」をテーマに講演やパネルディスカッション、寸劇などが繰り広げられた。
同会議は、市民の総意を結集して次代を担う青少年の健全育成を図るため、関係機関・団体と協力しながらさまざまな活動を展開している。昨秋には、全国10カ所で行う「犯罪被害に関する子どもの安全アンケート」の依頼を受け、酒田三中の1、3年生を対象に実施。その結果を踏まえ、県の「家庭の日(毎月第3日曜日)推進運動」の一環としてこの研修会を企画した。
はじめに、宮田美恵子日本女子大准教授が「アンケートから見る家庭や地域での安全安心教育の在り方」と題して講演。続いて、前田茂男酒田三中PTA会長、佐藤百華酒田三中生徒会代表、岡部衞宮野浦学区見守り隊会長、池田善幸酒田地区少年補導員連絡協議会長が、「児童や生徒たちへの安全安心力の醸成と社会や大人の在り方」をテーマにパネルディスカッション。コーディネーターの宮田准教授は「安全安心教育は、人と人のつながりから始まる。人で犯罪者が入り込むすき間を埋めていってほしい」とまとめた。
また、同市の亀城小学校区在住の母親たちでつくる「ママ劇団S(ズ)」が、自分たちで創作した非行防止寸劇3作品を披露。簡単に他人の自転車を乗り回す女子高生、安易な気持ちから万引する小学生、高校生の喫煙をきちんとしかれない夫婦をそれぞれ演じて、窃盗や横領が人を傷つける行為であることや、悪いことをしているという意識の希薄さが最も問題であることなどを“ママさん女優”たちが熱演し、会場から大きな拍手を受けた。