2010年(平成22年) 9月29日(水)付紙面より
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鶴岡市立西郷小学校(遠藤敬校長)の児童たちが27日、同市茨新田のJA鶴岡西郷青果物選果場裏の湿地帯で、群生するミズバショウの株を採取し、鉢植えに移す作業を行った。採取したミズバショウは学校で増殖させ、学区内にある湿原や池の周りなどに移植することにしている。
西郷北部地域の湿原(約5ヘクタール)には、平野部ではあまり見られないミズバショウが多く群生している。移植作業は、同地域で昨年度から実施している県営ほ場整備事業の一環で、ミズバショウの群生地の保全や子供たちから地域の自然環境に興味を持ってもらおうと、県庄内総合支庁農村整備課と西郷土地改良区が今回初めて実施した。
この日は6年生26人が参加。水野野生生物調査室主宰の水野重紀さんや地元住民らの指導の下、6グループに分かれて作業開始。はじめに湿原でミズバショウの株を掘り出す作業が行われ、「なるべく根を傷つけないように」などとアドバイスを受けながら、児童たちはスコップや移植ベラなどを使って、慎重に作業した。続いて、ミズバショウの根をきれいに水で洗った後、株を鉢に一つ一つ丁寧に植えた。
児童たちは鉢を同校に持ち帰り、校内の中庭にある池などで増殖させることにしている。