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2010年(平成22年) 11月27日(土)付紙面より

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豊栄大根復活 形状近づくも新品種の考え

 鶴岡市藤島地域で栽培されていた「豊栄大根」の復活に向け、似た形質を持つ野良大根の収穫・選抜作業が25日、同地域内の豊栄、長沼両地区のほ場で行われた。市藤島庁舎エコタウン室が2003年から取り組んでいるもので、今年は約7割が似た形状のものとなった。さらに種を採り、来年にも本格栽培につなげたい考え。

 豊栄大根は藤島地域北部の八栄島、豊栄地区の藤島川沿いで栽培されていた。長さ25―30センチ、直径6センチ程度。一般的な青首大根より細く短い。また、下膨れして先端が丸く、断面が三角なのが特徴。身は硬く、生では辛く、主に干して漬物にして食べられていた。砂丘地などで青首大根が栽培され始めると廃れ、30年ほど前に種はなくなったとされている。

 03年に豊栄地区で似た形質の野良大根があることが分かり、エコタウン室が復活に向け試験栽培を開始。05年から現れた首が赤い大根とともに、選抜を繰り返している。

 8年目の今年は豊栄地区の6アール、長沼地区の2アールの計8アールに8月末に種をまき、豊栄大根系約950本、赤頭系約1600本を育ててきた。

 この日は庄内農業高の生徒8人が協力して収穫。試験栽培に協力している山形在来作物研究会長の江頭宏昌山形大農学部准教授が、現物を知っている豊栄の土田昭太郎さん(83)、布川精一さん(86)の意見を聞きながら選抜し、特に形状が近い豊栄大根系約40本と、色や形が良い赤頭系約20本を種採り用に選んだ。

 エコタウン室によると、今年は豊栄大根系の約7割、赤頭系の約6割が、同じような形状に固定された。

 土田さんは「形は近くなったが、もっと硬く、辛かった」、布川さんは「干すと甘くなり、カリカリとした歯応えがおいしかった」など、現物への郷愁を込めて話した。

「豊栄大根」を選抜する(左から)土田さん、布川さん、江頭さん=鶴岡市豊栄のほ場
「豊栄大根」を選抜する(左から)土田さん、布川さん、江頭さん=鶴岡市豊栄のほ場


2010年(平成22年) 11月27日(土)付紙面より

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農水省が本年度創設 料理マスターズ奥田さんが受賞

 農林水産省が本年度創設した「料理マスターズ」に、鶴岡市のイタリアンレストラン「アル・ケッチァーノ」オーナーシェフの奥田政行さん(40)が選ばれ、25日、都内のホテルで行われた授与式でマスターズのブロンズ賞を受賞した。地産地消や日本の食文化の普及に貢献した料理人に贈られる称号で、第1号として全国で7人、東北では奥田さんのみが選ばれた。

 「料理マスターズ」顕彰制度は、地域の生産者や食品製造企業などと協働した取り組みを行い、日本の食材や食文化の普及・発展に尽力している料理人を顕彰するものとして同省が始めた。料理人としての技術・技能に優れているだけでなく、生産者の所得向上や地域の活性化などに貢献している点を評価する。第1号の今回は全国から106件の応募があり、7人がブロンズ賞に選ばれた。

 奥田さんは、地元の在来作物を「食べて残す」活動を通じて庄内地域や生産者に光が当たる取り組みに力を入れ、生産者と強いつながりを持って庄内産の野菜や畜産物、海産物などの食材を使ったメニューを提供。地元の食材を全国、海外に広く発信している活動が高く評価された。授与式に出席した奥田さんは「これまで日本の食文化のために頑張ってこられた先輩たちがいるからこそ、こうした賞が制定された。先輩の方々に感謝したい。それと同時に、料理マスターズは庄内の皆さんと一緒に頂いた賞だと思っている。庄内と日本を元気にするため、さらに精進して頑張りたい」と喜びとともに抱負を語った。

 顕彰にはブロンズ、シルバー、ゴールドの各賞があり、初年度の今回はブロンズ賞のみの選定。受賞後5年以上の取り組みの継続や内容などを加味して、昇格する仕組みとなっている。第1号の料理マスターズには奥田さんのほか、「食べるラー油」ブームの先駆けとなった沖縄県石垣市の辺銀暁峰(ぺんぎん・ぎょうほう)さんらが選ばれた。

全国7人の1人として第1号の「料理マスターズ」を受賞した奥田政行さん(中央)=25日、都内のホテル
全国7人の1人として第1号の「料理マスターズ」を受賞した奥田政行さん(中央)=25日、都内のホテル



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