2010年(平成22年) 11月4日(木)付紙面より
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鶴岡市と友好都市の盟約を結ぶニューカレドニアのラフォア市の中学生を中心とする訪問団が来鶴し、2日、同市の東京第一ホテル鶴岡で歓迎会が開かれた。5日まで滞在し、ホームステイや鶴岡一中での体験授業などを通して同世代の子供たちとの交流や日本の文化に触れる。
一行はラフォア中学校で日本語を学ぶ13―15歳の生徒11人(男子3人、女子8人)と、市議会議員、引率教師ら計16人。1日に来日し、2日に空路で鶴岡に入った。
歓迎会は鶴岡市と鶴岡・ラフォア友好協会(勝木正人会長)が主催し、ホームステイを引き受ける家族ら合わせて約70人が出席。榎本政規市長が「若い世代の交流が両市の友好のきずなをより確かなものとする」、勝木会長が「友人との再会や新しい友との出会いがあるはず。いろいろな形の友情を深めてほしい」とそれぞれ歓迎のあいさつをした。
訪問団を代表して市議のマリ・ポール・ポアウィさんが「違いのあることを知り交流を深めれば、互いの文化がより豊かになる。ラフォアと鶴岡市との間で交流と友好のきずなを強めていきたい」とあいさつ。11人の中学生が一人ずつ日本語で自己紹介し、自分が好きなものを発表して「どうぞよろしく」と笑顔で語った。ラフォアの中学生たちは、それぞれのホームステイ先の家族とテーブルに着き、さっそく同世代の鶴岡の生徒たちと身振り手振りでコミュニケーションを取り、打ち解けていた。
鶴岡とラフォアの交流は、「同じ太平洋圏で海に囲まれた日本の都市と友好を」とラフォアからの要望で、1990年から民間レベルでスタート。95年に友好都市の盟約を結び、今年で15周年となった。中学生を中心にした相互訪問などの交流を続け、ラフォアからは隔年で訪れている。
2010年(平成22年) 11月4日(木)付紙面より
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酒田市の県立酒田西高校(小柳秀記校長)の生物部員が2日、同市立第三中学校(佐藤伸夫校長)を訪れ、「パックテスト」という簡便な器具を使った水質調査の方法を中学生に指導した。かつては「汚れた川・県内ワースト1」だった小牧川の水質改善をキーワードに、大学、高校、中学校、小学校、地元自治会が一体となった取り組みを始めるための第一歩。今後は、科学技術の習得を介して学生、生徒、児童、地域住民間の連携を深め、結果的に酒田の環境改善を目指す。
小牧川をホタルのすむ川にしようと運動している関係者らでつくる「環境を考える会」(大井勝喜代表)が、世代を超え地域、企業も巻き込んで一緒に取り組もうと企画した。趣旨に賛同した前田テクノロジーリサーチファンド(前田直己理事長)が資金援助。まず、小牧川の水の実態を知るための調査から始めることにした。
この日は、酒田西高の生物部(柴田慈仁部長)のメンバー6人が、パックテスト用具と小牧川からくんだ水を持参。酒田三中パソコン科学部(阿部尚熙部長)の部員13人に、川の汚れの指標となるCOD(化学的酸素要求量)やアンモニウム態窒素など5種類の検出検査を実技指導した。
中学生たちは、試薬の入ったポリ製チューブにスポイトで川の水を注入。規定の時間経過後、サンプルの標準色と比べてどのくらいの濃度なのか、データ表に記入した。
酒田西高生物部顧問の中島崇裕教諭は「色で判断するパックテストは測定に限界があるが、まず関心を持ってもらうのが一番。それに、高校生が人に教える経験はなかなかできない。それが関係者の皆さんのおかげでできた。これからも一緒に勉強させたい」、酒田三中パソコン科学部顧問の須貝正人教諭は「今度は中学生が先生役になって小学生にプレゼンできれば」と語った。
9日には山形大理学部の教員が酒田西高で生徒を指導するなど、今後も「合同学習会」を開催。大井代表は「みんなで一緒に勉強しながら、長い目で地域の環境改善に取り組んでいきたい」と話している。