2010年(平成22年) 1月15日(金)付紙面より
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鶴岡市地域子育て支援センター・子育て相談室の「あそびの広場―リズムにのって遊ぼう」が14日、同市の出羽庄内国際村で開かれ、幼児とお母さんたちが音楽に合わせて体を動かすリトミックを楽しんだ。
あそびの広場は、親子の触れ合いや、子供とゆっくり向き合う時間づくりに役立ててもらおうと春と夏、冬の年3回開催。今回の“冬編”は室内にこもりがちな寒い時期に思いきり体を動かしてもらおうと企画した。リトミックは音楽教育法の一つで、耳で聞いた音やリズムを体の反応を通して表現に結びつけることなどで大脳の発達を促すとともに、想像力や感性、表現力、運動能力、社会性を育てる総合的な効果も注目されている。
この日は1歳以上の未就園児と保護者約90組が参加。酒田市を中心にした親子リトミックサークル「ぷらすの会」で活動している小巻千幸さんら3人の指導で体を動かした。リラックスしながらスキンシップを図った後、ピアノ伴奏と歌に合わせて手遊びや全身を使った遊びに挑戦した。参加親子は終始笑顔で、リトミックを通して心も体も温めていた。
2010年(平成22年) 1月15日(金)付紙面より
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学区内に黒森歌舞伎が伝わる酒田市の黒森小学校(小林光校長、児童61人)で13日、同じく学区内で山五十川歌舞伎が伝承されている鶴岡市の山戸小学校(有路清一校長、児童39人)の6年生を招いた「歌舞伎交流会」が開かれ、児童たちが互いの歌舞伎を披露し合い、交流を深めた。
黒森歌舞伎は江戸時代中期の享保年間(1716―35年)から連綿と受け継がれている農民芸能。毎年2月15、17の両日に地区の日枝神社で奉納上演。黒森小の児童たちは13年前から少年歌舞伎を演じているほか、女子児童が少年太鼓をしている。
一方、山五十川歌舞伎は同じく江戸時代中期の宝永年間(1704―10年)、神楽に関連した村芝居という形で始まったとされる。山戸小では、6年生が総合学習の中で、山五十川古典芸能保存会(本間英機会長)のメンバーから歌舞伎の指導を受け毎年10月に行われる学校祭で発表している。
両校による歌舞伎交流は、県内の児童・生徒から古き良き文化を伝承してもらおうと、県が進めている「山形ふるさと塾交流推進事業」の一環として2007年11月にスタート、同年と翌年は山戸小で開かれた。黒森小で開催するのは初。
この日は山戸小の6年生13人と有路校長らが黒森小を訪問。交流会は体育館で行われ、黒森小全校児童と、地域住民も参加した。はじめに黒森小の女子児童が少年太鼓を披露、引き続き「白波五人男」でおなじみの「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」の一幕「稲瀬川勢揃いの場」を力強く演じた。
これに応え、山戸小児童は「義経千本桜」のうち、見どころの多い「伏見稲荷鳥居前の場」を発表。三味線や浄瑠璃も自ら担当した。
白波五人男のうち盗賊のリーダー・日本駄右衛門を演じた黒森小6年の菅原一記君は「山戸小の歌舞伎は踊りとかもありとても楽しかった」と話した上で、「2月の本番ではいつも以上に声を出して頑張りたい」と抱負を語った。一方、義経役の山戸小6年、佐藤宏明君は「いつもよりも良く演じることができた。黒森歌舞伎は迫力がある上、声が大きかった」と話していた。