2011年(平成23年) 2月6日(日)付紙面より
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鶴岡市の善寳寺(五十嵐卓三住職)で4日、「お水取り式」が行われ、県内外から訪れた信者たちが境内の沢から浄水をくみ、家内安全や無病息災を祈願した。
寺の守護神・竜神様が身を沈めたとされる貝喰(かいばみ)池に注ぎ込む竜王沢から清水をくみ、竜神様にささげる立春恒例の行事。清水をくむと願い事がかなうとされる。
この日は時折雨が降るあいにくの天候となったが、庄内一円や県内外から大勢の信者が参列した。貝喰池のそばにある龍神堂で祈とうした後、お堂の裏手にある沢へ移動。五十嵐住職や僧侶たちに続いて参列者が次々とひしゃくで水をくみ、朱色のたるに注いで静かに手を合わせ、所願成就を祈った。
白装束姿の男性2人が満杯になったたるを担ぎ、参列者を従え貝喰池沿いに歩いて500メートルほど離れた本堂に運び、竜神様に供えた。
毎年参列しているという新潟市の女性(86)は「今年も1年間、元気で過ごせますようにとの願いを込めて水をくんだ」と、晴れやかな顔で話していた。