2011年(平成23年) 4月3日(日)付紙面より
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医師を目指す酒田市の学生に贈られる「白崎資金医学振興奨励金」の2011年度贈呈式が1日、市中町庁舎で行われ、今春に国公立大の医学部に合格した6人に、石川翼久市教育長から奨励金の目録が手渡された。
白崎資金は、同市で外科医院を開業していた故白崎重弥氏が、酒田大火後の復興に協力して所有地を市に寄贈。市は土地を駐車場などに活用し、その売り上げを基金にして1980年度から毎年、医学やスポーツ、文化財保護や芸術文化、科学などの振興に役立てている。
医学資金は、勉学の励みにしてもらおうと国公立や地方公共団体出資の大学医学部医学科に進学が決まった学生に贈っている一時金(60万円)。
本年度の対象者は、群馬大に進学する出嶋皓さん(22)=亀ケ崎一丁目、山形大に進む永嶋瞬さん(19)=大町、阿部拓哉さん(19)=亀ケ崎三丁目、細川雅司さん(18)=日吉町二丁目、秋田大に合格した土門洋祐さん(18)=若竹町二丁目、山梨大に決まった高橋健大さん(18)=北千日町=の6人で、いずれも酒田東高の卒業生。これにより贈呈累計は男性78人、女性36人の計114人になった。
贈呈式で石川教育長から奨励金目録を受け取った6人は、医師を目指した動機や抱負などを「病弱で病院通いをしていた小学生のころから医師にあこがれていた」「中学時代に医療ボランティアとして活躍する医師のドキュメント番組を見て感動した」「患者の痛みを理解し、寄り添える医師になりたい」「将来は地元に戻り、地域医療に貢献したい」「整形外科医になり、スポーツなどでけがをした人のケアができれば」などと話した。
石川教育長が「6人も該当者がいるのは最近にないこと。とても良かった。皆さんが勉強もスポーツも頑張った結果だ。白崎ドクターも喜んでいるのでは。その思いをくんで頑張ってほしい」と激励。その上で「今後の活躍、社会貢献に期待する」と述べた。