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2011年(平成23年) 4月3日(日)付紙面より

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日本藻類学会へ参加 村上君(鶴岡中央高)が研究成果発表

 鶴岡市の慶應大先端生命科学研究所(冨田勝所長)の高校生研究助手、村上司君(16)=同市家中新町、鶴岡中央高普通科2年=が、先月26―30日に富山大学(富山県富山市)で開かれた日本藻類学会で、筆頭著者としてオイル産生藻に関する研究を発表した。

 高校生研究助手の制度は、未来の科学者を地元鶴岡から育成しようと、同研究所が2009年度から始めた。2年目の10年度は鶴岡中央高の生徒11人が採用された。

 村上君は、入学間もない昨年5月に採用され、平日の放課後に毎日3時間前後、勤務。伊藤卓朗研究員(33)の指導の下、オイルを作り出す藻にどんな栄養素を与えると効率的に増殖するかを調べた。

 栄養素はアミノ酸20種とグルコース、酢酸の計22種を、7日間ずつ与えた。その結果、アラニン、アルギニン、グリシンのアミノ酸3種は、何も加えない場合の6・5倍前後、藻の細胞数が増えた。

 学会では、この成果を「オイル産生藻が利用可能な有機物質」というテーマでまとめ、先月28日にポスター発表。多くの研究者から質問を受け、同等の立場で受け応えした。

 村上君は以前から植物に興味があり、オイル産生藻のことを知ったときは「すごい」と感激し、研究を希望したという。

 村上君は「この1年間でわれながら大分成長したと思う。貴重な体験をさせてもらい、研究に少しは貢献できたと思う」と感想。また、「今後は藻の増殖とオイル生産量の関係などを調べたい。将来も、植物の研究をしたい」と語った。

 伊藤研究員は「周囲でおぜん立てをして最後に発表だけしたわけでなく、研究の細部からポスター製作まで、本人の意思に基づき、本人がやったので、学会でもきちんと受け応えできた。満足度は大きかったはず」とする。そして、「今回の研究テーマは自分も以前から興味があったこと。彼が一生懸命に取り組んだおかげで、次の段階の研究に進める。非常に重要な成果」と賞賛した。

 冨田所長は「世界トップレベルの科学者を輩出するには、高校時代から先端研究で鍛えることが重要。科学立国日本を支える人材を鶴岡から数多く輩出したい」とコメント。本年度も高校生助手を採用する予定。

慶應大先端研で伊藤研究員と研究について話をする村上君(右)
慶應大先端研で伊藤研究員と研究について話をする村上君(右)



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