2011年(平成23年) 4月6日(水)付紙面より
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「県の魚」となっているサクラマス釣りが本格化する時期を迎えたが、東日本大震災後という情勢などもあり例年に比べて釣り人が激減している。それに比例するように釣果もいまひとつ。例年は多くの太公望が訪れる酒田市浜中の赤川河口付近には5日午前、5、6人が陣取り、ルアーを投げ入れる姿が見られた。
赤川のサクラマス釣りは例年、1月に解禁され、3―5月にかけ本格化する。河口は「聖地」として知られており毎年、地元はもとより東北地方一円、遠くは首都圏からも多くの太公望が訪れる。
サクラマス釣りに詳しい釣具店「フィッシングトミヤマ」の富山誠一さんによると、例年に比べて寒い日が続いている上、東日本大震災後という情勢、ガソリン不足も加わり、狙う人が激減しているという。「魚の数に変化はないと思うが、平日、休日とも釣り人は5―10人程度。釣りをしている場合ではない人が多いのだろう。それに比例し釣果も平年の3分の1ほど」(富山さん)という。
5日午前、河口付近で場所を移動しながら何度もルアーを投げ入れていた青森県八戸市の男性(60)は「午前8時から狙っているがまだ。今年2月には秋田・米代川で60センチのサクラマスを上げた。知恵を絞って逃げようとするサクラマスとの駆け引きが面白い。それにしても釣り人が少ない」と話していた。