2011年(平成23年) 10月18日(火)付紙面より
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鶴岡市泉町の鶴岡幼稚園(本間重二園長、園児187人)の「お茶会」が17日、同市馬場町の丙申堂(旧風間家住宅、国指定重要文化財)で行われた。年長組の園児たちが茶席を体験し、感謝の心と礼儀作法を学んだ。
園児たちに地元の文化と歴史を知ってもらうとともに、心静かに日本の伝統文化に触れてもらおうと、丙申堂が重要文化財に指定された2000年から毎年この時期に行っている。
この日は年長組の49人が2グループに分かれ、引率の先生と一緒に幼稚園近くの丙申堂を訪問した。畳敷きの和室に正座し、丙申堂を管理する克念社事務長の上野康成さんから「この建物は建てられてから115年たちます」と解説を聞いた。その後、手伝いの保護者が園児一人一人にお茶と茶菓子を運び、園児たちは深々とおじぎをしてお茶を受け取った。
園児たちは紅葉の印が押されたまんじゅうを食べ、両手で支えるように茶わんを持ち上げて抹茶を味わった。菓子の甘さで抹茶の苦味が薄れ、「思ったよりおいしい」「甘い」と話す園児もいた。時折秋風が入り込む和室の中で、園児たちは静かに日本の伝統の心を学んでいた。